PAGE TOP

2025年3月期第3四半期業績

フコク 、防振事業など堅調で増収大幅増益

決算 2025-02-14

 フコクの2025年3月期第3四半期(2024年4~12月)業績は、売上高が667億9,700万円で前年同期比0.9%増、営業利益が37億500万円で同64.4%増、経常利益が32億8,100万円で同25.9%増、純利益が19億200万円で同3.0%増だった。

 機能品事業は、売上高が300億100万円で同4.3%増、営業利益が38億1,800万円で同32.9%増。売上高は、受注が堅調だったことや為替換算の影響で増収。営業利益は、原材料費や燃料費、労務費等の上昇を合理化効果や売価反映等で吸収したことで大幅増益となった。

 防振事業は売上高が292億2,700万円で同2.9%増、営業利益は24億円で同53.8%増。売上高は受注が堅調だったことに加え、為替換算の影響もあり増収。営業利益は金具鋼材費や燃料費、労務費等の上昇を合理化効果や売価反映等で吸収したことで、大幅増益となった。

 ライフサイエンス事業は、売上高が7億2,800万円で同20.0%増、営業利益が1億7,700万円で同14.6%増。国内の好調な受注に支えられ、売上高は大幅増収、営業利益も大幅増益となった。

 金属加工事業は、売上高が38億5,800万円で同24.1%減、営業損失が7,400万円(前年同期は2,700万円の利益)。採算性向上に資する非採算部品の事業縮小を進めていることから、売上高は大幅減収。金具鋼材費や燃料費、労務費等の上昇に対し、合理化や売価反映等をおこなったものの、営業損失となった。

 ホース事業は、売上高が35億5,300万円で同11.2%減、営業利益が1億6,100万円で同170.3%増。東南アジアでの需要減少がみられたことから、売上高は減収。営業損失が原材料費や燃料費、労務費等の上昇を合理化効果や売価反映等で吸収したことで、大幅増益となった。

通期業績予想を修正

 フコクは2025年3月期通期業績予想を下方修正した。為替の影響により売上高は前年を超えて推移する見通しがあるものの、日本での自動車生産台数の伸び悩みに加え、中国やアセアンにおける日系自動車メーカーの販売低迷等の影響により、計画を下回ると見込む。また損益面では、受注の減少や原材料費の上昇等を合理化効果や売価反映等で吸収するなど、体質改善が着実に進んでいる。しかし、特別損失、海外子会社従業員の不正に係る関連費用を計上するほか、特別調査費用については、今後も追加発生が想定されること等から、前回予想を下回る見込みとなる。

 ■2025年3月期通期業績予想
 ◇売上高=890億円(前回予想=930億円、増減率4.3%減)◇営業利益=46億円(同48億円、同4.2%減)◇経常利益=38億円(同48億円、同20.8%減)◇純利益=24億円(同37億5,000万円、同36.0%減)

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物