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2025年3月期第3四半期業績

藤倉コンポジット、産業資材は増収減益、引布加工品は営業損失

決算 2025-02-07

 藤倉コンポジットの2025年3月期第3四半期(4~12月)業績は、売上高が291億9,400万円で前年同期比0.5%減、営業利益が34億2,300万円で同6.6%増、経常利益が36億3,500万円で同7.5%増、純利益が29億2,400万円で同0.5%減だった。

 セグメント別にみると、産業用資材は売上高170億8,200万円で同2.5%増、営業利益が1億3,100万円で同38.7%減。

 工業用品部門は、自動車関連部品および住宅設備関連の受注回復が進み増収となったが、米国での受注低迷、国内の製造コストなどの上昇に対し価格転嫁が追いつかず営業損失となった。制御機器部門は、半導体市場において続いていた流通在庫調整が進み、AI関連を中心としたメモリー半導体への設備投資の回復により、国内・海外向け共に堅調に推移した。また液晶市場も設備投資減速の影響を受けていたが、海外向け設備投資の増加により、回復傾向となった。医療市場は在庫調整および製品立ち上げ遅れが続き、全体では増収減益となった。

 引布加工品は売上高が21億3,300万円で同44.4%減、営業損失は1億800万円(前年同期は9,800万円の利益)。

 引布部門は、電気・電子分野向けの部材や一般ゴム引布の受注が好調に推移したが、製造コストなどの増加により増収減益となった。加工品部門は、防衛関連製品の受注は増加したが、舶用品の売上は減少し、営業損失となった。

 スポーツ用品は売上高97億1,700万円で同13.3%増、営業利益が39億5,600万円で同18.9%増。

 ゴルフ用カーボンシャフト部門は、「VENTUS」、「SPEEDER NX VIOLET」などの主力モデルがグローバルで好調を継続し、増収増益となった。アウトドア用品部門は、市場在庫過多により主力シューズおよび冬物商材の販売が伸び悩み、引き続き円安の影響による仕入れ価格高騰により減収減益となった。

 その他は、売上高が3億3,900万円で同1.0%減、営業利益が2,700万円で同6.9%減。運送部門は荷動きにわずかながら減少が見られ、自社便の稼働率向上に努めたが減収減益となった。

 2025年3月期通期業績は、売上高が400億円で前期比5.9%増、営業利益が46億円で同26.9%増、経常利益が47億円で同20.6%増、純利益が38億円で同16.9%増を見通す。

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