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2023年12月期第2四半期業績

TOYO TIRE、北米好調で売上高が過去最高

決算 2023-08-14

説明する清水隆史社長


 TOYO TIREの2023年12月期第2四半期(1~6月)業績は、売上高が2,654億5,700万円で前年同期比18.7%増、営業利益が266億7,300万円で同2.7%増、経常利益が387億6,100万円で同0.7%増、純利益が291億2,200万円で同6.1%減だった。「北米でのライトトラック用タイヤの販売が好調に推移したことなどにより、売上高は第2四半期として過去最高となった。一方、純利益は有価証券売却益が前年と比べ減少したこと、Toyo Automotive Parts(USA)の整理損を特別損失に計上したことなどにより、減益となった」(清水隆史社長)。

 営業利益段階の増減要因は、増益要因が海上運賃等高騰影響で71億円、為替で52億円、自動車部品事業で6億円、減益要因が販売要因で30億円、原材料で30億円、販管費で23億円、セルビア工場立上コストで21億円、製造コストで18億円、差し引き7億円の増益だった。「2月時点予想との比較では、タイヤ事業においては販売数量が予想に比べ下回ったが、価格改定効果が想定を上回ったほか、原材料価格が想定以上に低水準で推移。海上運賃の価格改定のプラス、為替円安などもあり、予想より82億円上振れる結果となった」(同)。

 タイヤ事業は売上高が2,425億2,300万円で同18.9%増、営業利益が274億円で同0.2%増。「北米を中心に販売が伸長したことで対前年比で増収となったが、商品構成の変化などにより、営業利益は前年同期並みだった」(同)。

 自動車部品事業は売上高が229億2,500万円で同16.2%増、営業損失が7億2,800万円(前年同期は13億5,400万円の損失)。

 所在地別にみると、日本は売上高が557億4,400万円で同22.2%増、営業利益が229億900万円で同73.9%増。北米は売上高が1,743億1,600万円で同18.5%増、営業利益が99億6,800万円で同4.4%減。その他は売上高が353億9,600万円で同14.4%増、営業利益が20億3,300万円で同20.8%減。「北米は販売本数の増加や値上げの効果により増収となったが、商品構成の変化などにより、営業利益は前年同期比で若干減少した。日本は値上げの効果やSUV用タイヤなどの重点商品の販売が好調に推移したこと、海上運賃の改善などにより増収増益。その他は、欧州各国での値上げや品種構成の改善で売り上げが伸長したものの、セルビア工場における立上コストの増加により増収減益だった」(同)。

 通期業績予想を上方修正
 同社は2023年12月期通期業績予想を上方修正した。売上高、経常利益、純利益は過去最高を見込む。「(中計′21の最終年である)2025年の営業利益目標が600億円だが、それを2年前倒しで達成できるだろう」(同)。

 ■2023年12月期通期業績予想
 ◇売上高=5,600億円(前回予想5,400億円、増減率3.7%増)◇営業利益=600億円(同500億円、同20.0%増)◇経常利益=610億円(同430億円、同41.9%増)◇純利益=550億円(同290億円、同89.7%増)

 営業利益段階の増減要因は、増益要因が海上運賃等高騰影響で190億円、販売要因で83億円、為替で17億円、自動車部品事業で6億円、製造コストで1億円、減益要因が販管費で90億円、原材料で43億円、セルビア工場立上コストで3億円、差し引き160億円の増益を予想している。

 セグメント別にみると、タイヤ事業は売上高が5,140億円で同12.8%増、営業利益が620億円で同32.9%増。自動車部品事業は売上高が460億円で同11.3%増、営業損失が20億円(前期は25億9,100万円の損失)を見込む。「タイヤ事業は販売数量拡大による売上高の増加、海上運賃の価格改定によるプラス効果により増収増益、営業利益は過去最高となる見込みだ」(同)。

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