2023年12月期第1四半期業績
住友ゴム工業、タイヤ事業は増収大幅減益
決算 2023-05-15
住友ゴム工業の2023年12月期第1四半期(1~3月)業績(IFRS)は、売上収益が2,767億6,100万円で前年同期比10.5%増、事業利益が79億7,600万円で同46.1%減、純利益が40億600万円で同65.9%減だった。
事業利益段階の増減要因をみると、増益要因は価格で108億円、海上運賃で105億円、スポーツで15億円、産業品他で2億円の計230億円。減益要因は原材料で45億円(天然ゴム14億円、石油系▲52億円、他▲7億円)、数量・構成他で194億円、直接原価で39億円、固定費で7億円、為替で3億円、経費で10億円の計298億円。差し引き68億円の減益となった。
セグメント別にみると、タイヤ事業は売上収益が2,297億9,200万円で同9.0%増、事業利益が19億3,400万円で同81.5%減。
国内新車用タイヤは、世界的な半導体不足などにより自動車メーカーの減産が続いていることの影響を受け低調に推移したが、足元の販売状況は前年同期を上回るなど回復傾向がみられた。国内市販用タイヤは、冬タイヤのプレミアム商品の販売が前年同期を上回ったが、全体としての販売は前年同期から微減となった。
海外新車用タイヤは、半導体不足影響による自動車メーカーの減産はあったが、新型コロナの影響で大きく落ち込んだ前年同期よりも販売が回復し、前年同期を若干上回った。海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域において中国ではゼロコロナ政策が撤廃されたこともあり販売が徐々に回復したものの、前年同期よりは下回った。インドネシアやタイでは前年同期に比べると新型コロナが緩和されたこともあり回復傾向がみられ、販売は前年同期を上回った。欧州ではインフレ進行の影響もありタイヤ需要が鈍化してきており、販売は前年同期を下回った。米州地域では北米ではワイルドピークシリーズが販売の勢いを維持した。南米では旺盛な需要を背景に販売堅調を維持した。
スポーツ事業は売上収益が354億6,800万円で同19.5%増、事業利益が54億5,900万円で同37.2%増。
ゴルフ用品は、北米・韓国など海外を中心に販売の好調を維持し、新商品の発売効果も加わった結果、売上収益は前年同期を上回った。テニス用品は、欧州を中心に各地で販売が好調に推移し、売上収益は前年同期を上回った。ウェルネス事業では、値上げ効果や新規総合店の開店もあり、売上収益は前年同期を上回った。
産業品他事業は売上収益が115億100万円で同15.6%増、事業利益が5億7,200万円で同69.6%増。国内の使い切りゴム手袋やOA機器用ゴム部品で販売が減少したが、医療用ゴム製品やインフラ事業などで受注が増加した。
業績予想を修正
同社は2023年12月期第2四半期業績予想および2023年12月期通期業績予想を修正した。それによると、第2四半期業績予想は、売上収益においては、想定よりも半導体不足による自動車メーカーの減産基調が継続した影響などにより前回発表予想を下回る見込み。一方、利益面については、海上輸送コストや原材料価格の高騰影響の緩和などが寄与し、事業利益、営業利益および親会社の所有者に帰属する四半期利益のいずれも前回発表予想を上回る見込み。
また、通期連結業績予想ついても、最近の業績動向を踏まえ、前回発表予想から減収増益とした。
■2023年12月期第2四半期業績予想
◇売上収益=5,500億円(前回予想5,700億円、増減率3.5%減)◇事業利益=120億円(同70億円、同71.4%増)◇純利益=65億円(同10億円、同550.0%増)
■2023年12月期通期業績予想
◇売上収益=1兆1,600億円(同1兆2,000億円、同3.3%減)◇事業利益=440億円(同350億円、同25.7%増)◇純利益=210億円(同180億円、同16.7%増)
事業利益段階の増減要因をみると、増益要因は原材料で48億円(天然ゴム79億円、石油系▲31億円、その他▲0億円)、価格で153億円、海上運賃で402億円、スポーツで11億円、産業品他で3億円の計617億円。減益要因は数量・構成他で230億円、直接原価で71億円、固定費で45億円、為替で39億円、経費で12億円の計397億円。差し引き220億円の増益を予想する。
セグメント別では、タイヤ事業は売上収益9,880億円で前期比5%増、事業利益330億円で同268%増。スポーツ事業は売上収益1,275億円で同9%増、事業利益100億円で同12%増。産業品他事業は売上収益445億円で同6%増、事業利益10億円で同41%増を見込んでいる。
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