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ベルト、ホース・チューブとも大幅増収増益

ニッタ、売上高・経常利益・純利益が過去最高に

決算 2022-05-18

 ニッタの2022年3月期業績は、売上高が837億3,400万円で前期比13.9%増、営業利益が53億3,700万円で同86.5%増、経常利益が131億9,300万円で同123.2%増、純利益が104億8,900万円で同122.1%増だった。「売上高、経常利益、純利益は過去最高。営業利益は過去2番目だった。物流や半導体業界向けが好調で、工作機械向けも堅調だった。営業利益は原材料や物流コストの上昇はあったが、増収や原価低減により増加。経常利益は持分法適用会社であるゲイツ・ユニッタ・アジア、ニッタ・デュポンの好業績により増加した」(石切山靖順社長)。

石切山靖順社長



 セグメント別のうち、ベルト・ゴム製品事業は、売上高が259億1,500万円で同18.8%増、営業利益が36億5,500万円で同94.8%増。売上高は過去最高だった。国内は物流業界が好調で、工作機械向けも回復。海外は物流業界向けに加え、繊維向けが好調だった。

 ホース・チューブ製品事業は、売上高が321億1,300万円で同19.9%増、営業利益が15億2,600万円で同69.1%増。国内、海外ともに半導体製造装置向けや建設機械向けが好調だった。国内は一般産業用も好調だった。自動車業界向けは低調で、「自動車が戻ってくると、本格的に良くなってくる。今は一般産業用のチューブ・ホースでリカバリーしている」(同)。

 化工品事業は、売上高が121億5,300万円で同1.3%増、営業利益は8,400万円の損失(7,600万円の利益)。国内は鉄道車両向けが、海外はOA機器や測定器向けが堅調だった。鉄道関連で不具合が発生したことで赤字となった。

 その他産業用製品事業は、売上高が97億6,300万円で同3.6%増、営業利益が2億2,300万円で同193.4%増。空調製品は半導体業界向けや測定器が堅調だった。

 2023年3月期業績予想は、売上高が860億円で前期比2.7%増、営業利益が53億円で同0.7%減、経常利益が124億円で同6.0%減、純利益が100億円で同4.7%減。「物流、半導体、工作機械向けが引き続き好調に推移すると見込んでいる。自動車はアジアは回復基調だが、北米は厳しく、回復は夏以降かもしれない」(同)。

 設備投資は前期実績は27億1,000万円。今期は50億円の計画。千葉の物流倉庫等に投資する。
 原材料価格高騰や物流コスト上昇等の影響については「前期は3億円の減益、今期も3億円程度の減益要因になると見込んでいる」(同)

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