「ゴムが伸び縮みするのはなぜ?」
NHKの「チコちゃんに叱られる!」で中嶋東工大教授が解説
その他 2020-06-10
「ゴムはなぜ伸び縮みするのか?」業界人の皆さんは、すんなりと答えることができますか。
NHK総合で人気の教養バラエティ番組「チコちゃんに叱られる!」の6月5日午後7時57分から放送(6日午前8時15分から再放送)の回で「ゴムが伸び縮みするのはなぜ?」というテーマが取り上げられ、その仕組みを東京工業大学の中嶋健教授が出演、解説した。
まず番組では街頭に出て街ゆく人々に語が伸びる仕組みを聞いてみるが、ほとんどの人は答えられない。答えは「ゴムがまるで水のようだから」。
中嶋教授は番組で、「ゴムの分子は水の分子と同じように自由に動き回っている。輪ゴムが引っ張ると細くなり戻すと元の太さに戻るのはそのせい」と解説。さらに「ゴムの分子の気持ちになれば理解できる」と実際に人の手と手をひもでくくり、各人が自由に動いてもらうことでゴム分子の動く様子を再現した。
今回の番組出演について中嶋教授は「当初、出演依頼が来た段階では“ゴムはなぜ伸び縮みする?”という質問に対して“ずっと震えているから”または、“ずっと気をつけをしてると疲れちゃうから”と答えていたが、その後何度かやりとりしている間に今回の“まるで水のようだから”ということに落ち着いた。この言い方に語弊があるのは承知していたが、ゴムが弾性液体であること、そしてそのゴム弾性の起源がエントロピー弾性であることを理解してもらうためには、動き回っている鎖状の分子をイメージしてもらう必要があった。仮想ゴム分子については、以前書いたゴム協会誌の“やさしいゴムの物理”の内容をもとにし、ゴム分子の気持ちになればもっとよくわかるんですけどね、という言葉が理解され実演を含めることになった」と裏話を寄せてくれた。
「ゴムがなぜ伸び縮みするのか?」の「答え」、もう大丈夫ですか。