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効率や精度の大幅向上に貢献

浜技研、最新鋭のクリップ挿入機を多数開発

その他 2019-11-13

 浜技研(東京都大田区、福島丈郎社長)は、各種省力化装置や30トン以下の小型ゴム・樹脂射出成形機などを展開する機械メーカー。製品面では「クリップ挿入機」を始め、「UHF加硫ライン」、「14・18トン樹脂竪型射出成形機」などを開発製造している。

 主力のクリップ挿入機は、スポンジドアシールにクリップを任意のピッチで自動挿入する装置で、他社に先駆け同社が約40年前に開発に着手し実用化に成功した。同様な装置のメーカーは国内に数社ある中で、浜技研が最も高いシェアを有している。

 同社が開発する以前は、クリップ挿入などは手作業で行うしかなく、効率や精度面などで課題があった。クリップ挿入機の開発により、穴開けおよびクリップ挿入など一連の作業の自動化を実現し、効率や精度面など数多くの課題を解決することができた。この精度面では、自動車メーカー各社が独自設定している基準の全てに適合する抜群の精度を有している。

 開発以来、クリップ挿入機は同社の主力機種として、新機種開発や改良を重ね、国内自動車関連メーカーなどの大半に納入されているほか、中国・タイ・インドネシア・アメリカなどの日系現地生産拠点や現地メーカーにも累計100台以上の輸出実績を有している。同社では海外拠点でも常に正常稼働可能なように、万全のメンテナンス体制を構築している。

2種類のクリップを挿入加工な「HM-FA3-7W型」


フードシール用の「HM-FD1-7型」


 この自動車ドアシール用クリップ挿入機の最新鋭機「HM-FA3-7型」は、ロボットシリンダを採用することで、穴開け工程と挿入部前後駆動の時間短縮を図り、従来の6型より1割以上の生産効率向上を実現した。

 さらに同社では今回、1本の製品に2種類のクリップを任意に挿入可能な機種が欲しいとのユーザーニーズに対応し「HM-FA3-7W型」を開発した。また、ドアシール以外のボンネットなどのフードシール用の機種「HM-FD1-7型」も開発した。同機は中空部のあるフードシール用となっているが、中空部の無い丸頭のクリップ挿入機の製作も可能となっている。

 これら新たに開発された機種は、いずれも作業効率や精度の大幅な向上に貢献するとして、好評を得ている。

 浜技研では、穴開けと挿入の他に、同時に水抜き穴開け加工や、サイドからの穴開け加工、切り欠き加工、マーキングなどのオプション装置も揃えている。製品排出は、ハンガーコンベヤ式とベルトコンベヤ式の2種類があり用途などに合わせ選択可能で、両方式とも寸法不良やクリップ挿入不良が発生した場合は、不良側に排出される。

 これら同社のクリップ挿入機は、いずれも高性能で操作性にも優れるにも関わらず、リーズナブルな価格設定であるため顧客から好評を得ている。

 「HM-FA3-7W型」の主要特徴は次の通り。
 ①同一方向に2種類のクリップを挿入可能②各ピッチ精度はCPK値(工程能力指数)1と抜群の高精度③製品のボリュームに合わせたプログラム設定が可能④豊富なオプション⑤段替えが容易に行え、操作性や作業効率が大幅に向上⑥コンパクト躯体で省スペース性に優れ、設置場所を取らない。

 問い合わせは同社(〒148-0083 東京都大田区千鳥2-8-3 電話03・3750・2470)まで。

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