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<現地レポート>加藤事務所社長加藤進一氏

ドイツのタイヤ技術会議とタイヤ技術EXPOを訪ねて

その他 2018-03-07

加藤事務所加藤進一社長


 2018年2月20日から22日までドイツハノーバーでタイヤ技術会議とタイヤ技術EXPOが開催された。欧州を中心に世界中のタイヤ関係の技術者が集まり数多くの技術発表があり、また290社を超すタイヤ関係の機械、材料、サービスの会社がEXPOに出展し、6000人を超す参加者がこのタイヤ技術EXPOに参加した。

 昨年より出展社数、参加者数が増え、ヨーロッパのタイヤ業界がここ数年の低迷を抜け出し、回復傾向にあることがわかる。
 このEXPOには日本からも旭化成、IHI、市丸技研、稲畑産業、神戸製鋼所、信越化学工業、日本ゼオン、中田エンジニアリング、三菱重工業、三菱商事が出展して、タイヤ機械、合成ゴム、配合材料、機械部品、カーボンナノチューブ等を展示紹介していた。

 技術発表では自動車のEV化でタイヤの軽量化が求められ、自動運転化が進むと、ハンドルでタイヤ操作が少なくなるため、タイヤからの異変情報も伝わりにくくなるため、タイヤの基本スペックがより高いレベルのものが求められる。

 また車自体の形が変わる可能性があり、そうなるとタイヤのサイズも今と違ってくる。自動車の共用化、ライドシェアがすすむと、タイヤのメンテナンスを担当する人がいなくなるため、より長期間メンテナスフリーのタイヤが求められる等、なかなか日本では議論が始まっていないテーマでの発表がありタイヤ業界の将来について考えるよい機会になった。

旭化成

IHI

市丸技研

稲畑産業

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