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18年3月期第2四半期業績

JSR、エラストマーは大幅な増収増益

原材料 2017-10-31

説明する小柴社長


 JSRが10月30日に発表した18年3月期第2四半期(4-9月)業績(IFRS)は、売上高が2,035億3,800万円で前年同期比11.7%増、営業利益が233億6,500万円で同56.3%増、四半期純利益が179億7,000万円で同53.6%増となった。

 事業別では、エラストマー事業は売上高が946億1,900万円で同13.6%増、営業利益が85億7,700万円で同273.0%増、販売数量が32万2,949トンで同1%減。営業利益は増益要因が価格で55億円、その他で13億円、減益要因が数量で5億円だった。価格は、スプレッドが拡大した前年度第4四半期の原料価格が基準となった今第1四半期で伸びたことにより大幅増益。一方の数量はSSBRは伸びたものの、他品種はマイナスだった。SSBRの販売量は「前年度には特殊要因があったため、それを除くと10%程の伸びとなった。顧客の中で明暗あるが、市場の伸びである7-8%は上回っている」(小柴満信社長)。

 合成樹脂事業は売上高が251億4,400万円で同13.7%増、営業利益が31億7,000万円で同113.5%増。営業利益は過去最高を達成した。

 多角化事業は売上高が837億7,500万円で同9.0%増、営業利益が116億1,800万円で同4.0%増。半導体材料の販売数量が大きく伸びた。

 通期業績予想は、売上高が4,100億円で前期比5.5%増、営業利益が430億円で同19.6%増、当期純利益が315億円で同4.2%増。10月23日に、従来予想から上方修正した。売上高のうち、エラストマー事業は1,900億円、合成樹脂事業は500億円、多角化事業は1,700億円を見込む。

 エラストマー事業の下期見通しについて小柴社長は「環境は読みづらいが、エラストマーが大きく落ち込むことはない。ハンガリーのSSBR新プラントは遅れ気味だが、18年中に稼働する。市場の伸びを考えると丁度良い時期に立ち上がるのではないか」と語った。

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