【特集】CMB
シンコー、技術提案型営業を積極展開
原材料 2017-08-23
シンコーの最近の状況は昨年11月以降に一部需要先、中でも建設機械関連などの生産が上向き傾向となったことで、精練生産も若干ながらプラス基調となった。このほか水道や電線などインフラ関連向け需要なども比較的堅調に確保できたことで、今年上期は前年同月対比微増の回復傾向で推移した。
今後の需要動向に関しては、このまま安定的に推移するかは見通せないと判断している。しかし悲観的な要因だけではなく東京オリンピック・パラリンピック関連、震災復興関連、老朽化したインフラ関連など期待できる要因もあるとしている。これに対応し、同社では従来以上にきめ細かな営業活動を展開して既存顧客からの需要掘り起こしや、新規需要開拓などに注力し、全力で受注獲得へ繋げる方針でいる。
この受注獲得に威力を発揮しているのが、独自の技術提案型営業。これは顧客をただ単に営業担当者が訪問するのではなく、詳しい知識を有する技術担当者が営業として顧客を訪問するもの。これにより、価格面だけではなく配合や技術面など綿密な打ち合わせを行い、より的確に顧客の要求品質を実現し高い評価を得ている。
この提案型営業のひとつとなっているのが、SBR・NBR・EPDM・CR・FKMなどのポリマーでラインアップされた「シンコー標準マスターバッチ」。それぞれ40-80度の硬度領域で展開されており、顧客の幅広い要求品質に対応可能。なお全てのバッチに物性一覧やMSDSが付加されており、安全に安心して使用できる。
さらに同社は高度な技術開発力を駆使し「超低硬度EPDM加硫ソリッドゴム」のような新製品開発にも注力している。同製品はハンドリング性が良好な点が顧客から評価され、緩衝材・クッション材など発泡製品分野での引き合いが増加している。
さらに技術サポート能力を高め顧客満足度向上のために、3Lラボニーダー(カラー用)、2Lラボバンバリー増設(黒用)、老化試験機増設、引張試験機の更新、自動硬度計の導入と設備を拡充している。
生産設備においても昨年9月には樹脂ラインの6号バンバリーを更新、設備改修を今後積極的に実施しフッ素ゴムのリボン出しにも取り組むなど、多様化する顧客のニーズへ的確に対応し、受注拡大に繋げる方針でいる。
なお同社では、韓国及び中国工場で自転車用タイヤ・チューブ及びモーターサイクル用タイヤも生産している。これらは高性能なタイヤとして一般消費者から広く認知されており、ゴム精練需要の変動分をカバーし売り上げ増加に貢献している。
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