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汎用ゴムの海外が大きく伸びる

日本ゼオン18年3月期第1四半期、大幅な増収増益

原材料 2017-08-01

 日本ゼオンが7月31日に発表した18年3月期第1四半期(4-6月)業績は、売上高が827億7,500万円で前年同期比18.3%増、営業利益が97億1,500万円で同37.7%増、経常利益が108億700万円で同87.3%増、四半期純利益が70億500万円で同81.4%増と大幅な増収増益となった。汎用ゴムの輸出やSIS、中小型向けの光学フィルムの販売が伸びたことに加え、汎用ゴム、特殊ゴムの海外向け市況が高水準で推移したことなどが要因。

 エラストマー素材事業部門のうちゴムは、販売数量が8万4,000トンで同4%増、売上高が345億円で同22%増。ゴムの販売数量は汎用ゴムが同6%増(国内同6%減、海外同14%増)、特殊ゴムが同2%減(国内同2%増、海外同3%減)だった。汎用ゴムは、国内はタイヤメーカーの稼働率低下で減少したものの、海外が市況好調により大きく伸びた。特殊ゴムは概ね前年同期並みの推移だった。

 ラテックスは販売数量が3万3,000トンで同28%増、売上高が52億円で同13%増。ABS樹脂の改質向け等が好調に推移した。化成品は販売数量が3万2,000トンで同11%増、売上高が88億円で同10%増。水島工場で増強したSISの販売が伸びた。

 その結果、同事業部門の売上高は492億1,300万円で同18%増、営業利益が54億2,700万円で同19%増となった。

 中間期及び通期業績は、従来予想を据え置いた。エラストマー素材事業部門の第2四半期需要は足元の状況が継続するとみるものの、スプレッドは縮小方向で、「利益は第1四半期に比べ減少する」(日本ゼオン)とみている。

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