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需要増加などでバランス崩れる

クロロプレンゴムの需給が世界的に逼迫

原材料 2017-08-01

 クロロプレンゴム(CR)の需給が、世界的に逼迫している。国内CRメーカーによると、「世界中からの引き合いが旺盛で、海外向けの全ての引き合いには応じきれていない状況」という。国内CRメーカーは、日系を中心とした既存ユーザーを優先的に出荷し、安定供給に努めている。

 CRは耐熱性、耐候性、耐オゾン性、耐油性、耐摩耗性、難燃性などの特性のバランスが優れた合成ゴム。自動車部品やベルト、ホース、接着剤、電線被覆材など幅広い用途に使用されている。

 世界市場は約30万トンで、国内メーカー(デンカ、東ソー、昭和電工)がシェアの過半を占める。1990年代後半から2000年代にかけ海外メーカーの工場閉鎖や撤退など再編が進んだが、その後は特性のバランスが優れていることへの評価や中国を中心とした需要により、年々堅調な伸びをみせ、近年は需給バランスが良好に推移していた。

 今回の逼迫は世界的な需要の増加に加え、海外メーカーを要因とした供給サイドのタイトさもあるといわれている。

 需要面では、天然ゴムのたんぱく質によるアレルギー問題で医療用手袋用途など、新たな需要が拡大していることに加え、建設機械生産の急激な回復などでホース向け等の需要が急増。全体の需給バランスが崩れたとみられている。近年、メーカー各社は過剰な在庫を抑制しており、急激な需要増に対応することは難しいのが現状だ。

 こうした状況の中だが、供給量の拡大は容易ではない。CRの増強には莫大な投資がかかることに加え、塩素を使用していることもあり、プラントの維持、メンテナンス費用が高いといわれている。あるCRメーカーは「生産能力増強は、いつも検討材料にある。ただ、投資額、コストなどを考えると、難しい面が多い。供給量を拡大していくことは、容易ではない」と話す。

 CR需給のバランスがどこで安定するのか。今のところ、その目処は立っていない。

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