日本・茨城工場、中国・常熟工場と3拠点体制が整う
ゼオン化成、メキシコのパウダースラッシュ工場が稼働
原材料 2017-06-08
日本ゼオンは6月7日、子会社であるゼオン化成のメキシコ・パウダースラッシュ材料(PSC)生産工場が稼働を開始したと発表した。なお、現地では開所式も実施した。
ゼオン化成は、メキシコ・サンルイスポトシ州サンルイスポトシ市にZeon Kasei Mexico (ZKMX)を2015年7月に設立し、昨春から塩化ビニル樹脂(PVC)を原料とするPSC新工場の建設を進めていた。
新工場はメキシコ国内の日系、欧米系の自動車メーカーをはじめ、北米との交通アクセスに優れ、充実したインフラ環境を整えたサンルイスポトシ市コリナス工業団地に立地し、第1期は年産1,200トンの能力でPVCパウダースラッシュ材料(PVC/PSC)の生産を行う。市場の拡大に合わせて第2期には年産1,200トンの能力増強を行い、合計年産2,400トンの能力に拡大していく計画。
PVC/PSCは意匠性・成型加工性に優れ、安価でもあることから、インビジブル・エアバッグ・システム用表皮材として、国内自動車メーカーはもとより、海外自動車メーカーへの採用が進んでいる。
今回の新工場建設により、ゼオン化成のPVC/PSC 事業は、国内の茨城工場、海外では中国の常熟工場、今回のメキシコ工場と3拠点体制となった。研究開発においてもさらに高機能化を進めた次世代表皮材料の上市を予定している。
将来的には、今後検討を開始する欧州拠点を加えた4拠点化によるグローバルサプライチェーンの構築を目指している。
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