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天然素材の卵殻を配合し、プラスチックの使用量と温室効果ガスの削減に貢献

デンカ、地球にやさしいサステナブルプラスチック「PLATIECO」を開発

原材料 2023-01-31

 デンカは、天然素材の卵殻とプラスチックの1つであるポリスチレン(PS)樹脂を配合した、地球にやさしいサステナブルプラスチック「PLATIECO」を開発した。

実用化されたガンプラ「ENTRY GRADE 1/144 RX-78-2 ガンダム:クラシックカラー」(発売元:BANDAI SPIRITS) ©創通・サンライズ


 同開発品はプラスチックの使用量と温室効果ガスの削減に貢献する製品として、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデル「ガンプラ」で実用化されるなど、評価を得ており、2月1~3日に東京ビッグサイトで開催される「コンバーティングテクノロジー総合展 2023(新機能性材料展)」で実物を展示する。

 デンカグループでは、独自のスチレンチェーンにより、幅広い用途で使用される機能性ポリスチレン樹脂製品を製造・供給している。2050年度カーボンニュートラル達成という目標に向けて、ポリスチレン樹脂のケミカルリサイクル設備導入と同時に、持続可能な社会の実現に向けた環境貢献製品の開発を進めている。

 プラスチック使用量削減と天然廃棄物の活用をコンセプトに、通常は食品産業廃棄物として焼却・廃棄処分される卵殻をPS樹脂に配合することで、使われるエネルギーを軽減し、環境負荷低減に貢献する。

 同開発品は、既存のPS樹脂と同等の耐久性と成形性を兼ね備えつつ、50wt%以上の卵殻配合が可能な独自技術を採用。今後、玩具に留まらず、生活用品や食品容器、家電製品、自動車部品などの幅広い用途で使用できるように、ABS樹脂との配合やセルロースなどの他の天然素材の有効活用も含めた改良を検討しており、社会全体のCO2排出削減に貢献する。

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