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合成ゴムの日本での販売は同じ陣容でサービス提供

ランクセスが有機的成長に向け投資

原材料 2016-04-25

ランクセスのツァハトCEO(左)と日本法人の辻社長

ランクセスのツァハトCEO(左)と日本法人の辻社長


 ランクセスは、有機的成長に向けた投資に注力する。4月19日、パレスホテル東京(東京都千代田区)で2016年度の活動に関する戦略記者説明会を開き、本社経営委員会メンバー兼CEOのマティアス・ツァハト氏、日本法人代表取締役社長の辻英男氏が説明した。

 同社は、ツァハトCEOの就任後24カ月間で事業の再構築を実施。その中で合成ゴム事業を、サウジアラムコ社との合弁会社「ARLANXEO(アランセオ)」に移管した。

 有機的成長に向けた投資には、合弁会社設立によるサウジアラムコ社からの出資金約12億ユーロのうち約4億ユーロを充てる。アドバンスト中間体、ハイパフォーマンスケミカルズ、ハイパフォーマンスマテリアルズ事業において生産拡大を実施するほか、「業界の統合を見据えたM&Aも検討する」(ツァハトCEO)。

 4月1日に設立したアランセオは、売上高約30億ユーロで、従業員数は3800人、9カ国に20カ所の製造拠点を有す。サウジアラムコ社との合弁により、原料調達から製品に至る一貫したバリューチェーンを持ったことになる。

 アランセオは、合成ゴム製造拠点を中心に設立されたため、日本に法人はないが、ランクセス日本法人がアランセオとの販売委託契約により、製品・サービスを提供する。日本国内でのアランセオ製品について辻社長は「日本国内においてはこれまでと変わることなく、代理店等を含め同じ陣容で合成ゴムのマーケティングおよびセールスを継続して提供していく」ことを強調した。

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