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製造設備への各種対策が理由

JSR、合成ゴム・エマルジョンを値上げ(一部加筆再掲載)

原材料 2020-06-26

 JSRは6月22日、合成ゴム・エマルジョン製品の価格を7月1日納入分から値上げすると発表した。対象は日本国内の工場生産品で、改定幅は合成ゴム・エマルジョン製品ともキロあたり20円以上。改定幅は、モノマー製造プロセスの有無など品種によって異なる。

 価格改定は、これまで行ってきた製造設備の老朽化対策や環境対策、耐震対策等が理由。製造設備への投資を理由とした価格改定は、同社にとって初めてとなる。値上げについては以前から検討を行っていたが、自助努力によるコスト吸収が限界と判断し、このタイミングで打ち出した。

 同社では「合成ゴム・エマルジョンプラントは稼働開始から数十年が経過し、顧客へ継続して安定生産・供給を図るために老朽化対策に加えて環境対策、東南海地震等への耐震対策、労働安全対策などの各種大型投資・修繕を実施してきた。ここ数年、これらの費用増加を自社にて吸収しながら対応してきたが、足元の収益悪化状況が示しているように、自助努力の範囲を超えていると判断せざるを得ないとの結論に至った。今後も安定的に製品供給を続けるためには、自助努力に加えて、今回の価格改定を通じてその一部負担をお願いするもの」としている。

*6月22日掲載分に一部を加筆し再掲載しました。

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