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原材料中の非ゴム成分の分解を抑制

住友ゴム工業、「臭気低減天然ゴム」を開発

原材料 2020-03-26

 住友ゴム工業は3月25日、天然ゴムの臭気発生原因を特定し、臭いを大幅に抑えた「臭気低減天然ゴム」を新たに開発したと発表した。

 今回開発した「臭気低減天然ゴム」は、同社のタイ天然ゴム加工工場(スミラバータイイースタンコーポレーション:STEC)において、原材料の加工工程に独自手法を取り入れ、臭気発生原因となる原材料中の非ゴム成分(タンパク質・脂質など)の分解を抑制することで、大幅な臭気低減を実現したもの。

 同手法の確立により、天然ゴム加工工場だけでなく、タイヤ製造工場などの臭気問題解決への貢献が期待できる。同社によると、「タイの天然ゴム加工工場では、さまざまなグレードの天然ゴムを加工しているため、全量を臭気低減天然ゴムに置き換えることはできないが、今後の市場の動向を見ながら順次増やしていく」方針だ。

 同社では世界的な環境意識の高まりに対応するべく、天然ゴムの改質や高機能バイオマス材料を活用したタイヤ性能向上に取り組むなど研究開発を進めており、特に天然ゴムは、タイヤ原材料の重量構成比で約30%と大きな比率を占めていることから、天然ゴムを取り巻く課題解決に率先して取り組んでいく。

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