TACエコライン耐熱耐油100℃仕様など期待
東拓工業、今期売上高5%増を計画
工業用品 2017-08-29
東拓工業の18年3月期第1四半期売上高は、計画通りに推移した。「例年、年度の前半は厳しめだが、今期はスタートとしては良かったと考えている」(豊田耕三社長)という。工業用ホース、電設資材が順調で、土木資材も前年同期を上回った。7月以降については、「プラスの計画を立て、期待しているが、不透明な部分もあり楽観はしていない」(同)。懸念材料は原材料価格と物流費の高騰。中でも物流費の高騰は厳しさを増しており、「きちんとした対策が必要になる」(同)としている。
今期売上高は前期比5%増を計画しており、達成に向けて「TACエコライン耐熱耐油100℃仕様」、「TAC柔軟食品ホース」、「TACフルオロフレキ」に期待する。
「TACエコライン耐熱耐油100℃仕様」は、従来の樹脂ホースでは対応できなかった、熱湯洗浄など100℃での連続使用が可能。衛生管理が重要な食品用途に適している。透明性や柔軟性はそのままに、耐圧性能を従来品よりも向上。軽量で作業性にも優れているため、昨年の販売以降、食品業界をメインに実績が積みあがってきており、今後はさらなる拡販を目指す。
「TAC柔軟食品ホース」は、食品ホースの中でも極めて柔軟なホースで、作業性に優れるほか、透明性が高く搬送物の視認性にも優れている。内外面はフラット構造となっており、清掃も容易だ。現在、モニターを進めている。「各ユーザーの使用用途、使い方によって、メリットを生かせる所が異なる。現在、その点を調査・分析しており、メリットの生かせるユーザー用途に拡販していく」(同)。
また、環境への取り組みとしては、2年後に導入されるRoHS2に向けた準備を現在進めており、7月にはすでに一部製品が対応している。「今後も各種規制は厳しくなっていくと思うが、当社の製品はその点に十分配慮しているので、より厳しくなっても対応可能」(同)としている。
「TACフルオロフレキ」は、ケミカル業界向けに開発したフッ素ホース。フッ素ホースは一般の樹脂ホースに比べやや硬い面があったが、同製品は非常に柔軟なため扱いやすいのが特徴となっている。化学品、薬品、溶剤の輸送に適している。「現在、モニタリングを進めている。化学や薬品業界は、現行製品との比較など慎重にモニタリングを進める傾向にある。そのため、業界に浸透するまでには時間が必要で、ここがクリアし実績が積みあがってくれば、販売量も拡大していくと考えている」(同)。
開発ではシーズ型の開発を進めていく。「これまではニーズを大切にしてきたが、今後はシーズも大切にしていく。当社としての特徴を出せる開発に繋げていきたい」(同)。社内で出た様々なアイデアを製品に生かせるよう働きかけていく方針だ。
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