新田元庸社長「当社が持っていない技術・技術領域」
ニッタ、東洋ゴムの化工品事業(137億円)を取得
工業用品 2017-07-31
ニッタは7月28日、東洋ゴム工業グループの化工品事業(建築用免震ゴム事業を除く)を取得すると発表した。東洋ゴムの子会社の東洋ゴム化工品が設立する新会社に対象事業を会社分割等により承継させたうえで、新会社の株式を100%取得する株式譲渡契約書を締結した。
東洋ゴムが譲渡する対象事業の売上高は137億6,300万円(16年12月期)。ニッタは37億円で新会社の株式を取得する。
ニッタの新田元庸社長は同日午後4時から、大阪・浪速区桜川の本社で記者会見を開き、東洋ゴムの化工品事業を取得する目的などを次のように話した。
■今回の経緯
1年ほど前、東洋ゴムから話があり、交渉を続けてきた。当社内でもいろいろ検討した結果、決断した。東洋ゴムがまず新会社を設立し、その会社の株式を年末をめどに当社が100%取得する。新会社の運用については、東洋ゴム、ニッタの両社で移行チームを立ち上げ、最良の姿に作り込んでいく。
■事業領域を拡大
当社はベルト・ホース・チューブなど一般産業に強みを持っている。今回、東洋ゴムが一般産業分野を切り離すので、この事業を獲得することで事業領域の拡大を図る。東洋ゴムは、とてもおもしろい技術・製品をお持ちなので、大きなプラスアルファが期待できる。
■取得する事業
取得する事業は、4事業に大別される。1つが、高機能製品事業で鉄道車両用部品、OA機器用部品、ガス計量膜などがある。この分野が最も伸びるだろうと期待している。2つ目が産業資材事業で引布製品、空気バネなど。3つ目が防水資材事業で防水材を展開している。4つ目が建設資材事業で遮水シートやウレタン道路資材など。産業資材事業や建設資材業など、どれも安定した事業で、市場規模も拡大しているので期待している。
我々が持っていない技術や事業領域なので、鉄道関連部品やインフラ関連、防振ゴムなどが、おもしろい事業分野と思っている。
我々が持っている技術、ノウハウ、販路、海外拠点なども生かしながら、新会社を上手く成長させられると思っている。
■化工品事業、中計に加わる
中計V2020を展開中で、今年からフェーズ3の作り込みがあるので、このタイミングで新しい化工品事業が加わるため、中計に盛り込んでいきたい。
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