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化学物質の取り扱いなど模範に

フコク 上尾工場、埼玉労働局がパトロール

工業用品 2025-02-10

 埼玉労働局は2月4日、化学物質を取り扱うフコク上尾工場(埼玉県上尾市)に対し、パトロールを行った。厚生労働省では、今年度から2月を「化学物質管理強化月間」と位置づけており、埼玉労働局は同月間の取り組みのひとつとして同パトロールを実施。フコク上尾工場はその第1号となる。

 当日は、日本作業環境測定協会北関東支部埼玉分会、日本労働安全衛生コンサルタント会埼玉支部、埼玉労働局安全衛生労使専門家会議の委員が多数参加した。

 フコクは上尾市に本店、さいたま市浦和区に本社を置き、従業員数は1,155人。自動車産業のほか、建設機械、鉄道、ライフサイエンスなど幅広い分野に事業を展開している。特に自動車用ワイパーブレードラバーは生産量でOEM世界シェア50%、油圧ショベルに使用されるビスカスマウントでは同70%と、高シェア製品を多数保有。今回対象となった上尾工場は1967年創業と、同社で最も歴史ある工場で、シール製品を中心に各種ローラーなどを製造している。

 パトロールに先立ち、埼玉労働局の片淵仁文局長が「化学物質を取り扱っている埼玉県内の製造業の中から、(化学物質に関する)安全衛生活動に積極的に取り組まれているとお聞きし、御社をパトロールさせて頂くことにした。化学物質については、事業者の自律的管理を基軸とする新たな規制が令和6年から本格施行されたところだ。本日は、特に化学物質の取り扱いと、その管理方法やリスクアセスメントの実施状況、ばく露防止対策、安全対策などの状況を確認させて頂く」とあいさつした。

あいさつする埼玉労働局片淵局長


 パトロールでは、「ゴム受入保管」「ピストンシール生産工程」「ダストシールバルブ生産工程」「金具脱脂接着剤塗布」「危険物倉庫」「安全道場」を数班に分かれ見学。フコク社員の説明を受けながら、片淵局長をはじめ委員による調査が進められた。

工場内の化学物質の取り扱いなどを調査


 調査終了後には、フコク社員も交え、活発な質疑応答が行われた。最後に片淵局長が「工場内、特に化学物質を使う場所、管理する場所での取り扱いに気を使われていることや、(危険を体感できる)安全道場も見せてもらい、教育面でも工夫されていることが分かった。化学物質は製造業以外でも使用されている。今後も模範となる取り組みを続けて頂きたい」と総括した。

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