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和風テイストの焚き火台「HOLY GROUND」

富士ゴム化成、キャンプ用品でアウトドアビジネスに参入

工業用品 2024-07-05

 ゴム・樹脂製パッキンや成形品のメーカーである富士ゴム化成(本社・東京都墨田区/西田克也社長)が、新規事業であるアウトドアビジネスに力を入れている。6月28~30日幕張メッセで開催された「TOKYO OUTDOOR SHOW」に初出展し、同社のアウトドアブランド「HOLY GROUND」の焚き火台を出品。来場した多くのキャンパーにピーアールした。

「HOLY GROUND」の焚き火台


 「HOLY GROUND」は、キャンプ用品では珍しい“和”をコンセプトにしたブランド。味わい深い和柄を採り入れた焚き火台がSNSなどで話題になっている。

 焚き火台は、タテ165ミリ×ヨコ1,413ミリ×厚さ3.2ミリの鉄板にレーザー加工で描いた一枚絵を円筒状にし、鉄板底と鉄製脚を取り付けたもの(取り外し可能)で、サイズは直径450ミリ×高さ270ミリ(脚部100ミリ、胴部170ミリ)。塗装はマット黒(耐熱塗装300℃)。レーザー加工のため、円筒状に加工する際の溶接部も滑らかできれいだ。絵柄は横浜デザイン学院の生徒が描いたもので、30点程のデザインの中から2点を採用したという。

 絵柄は、古代日本の4つの魂を表現した「和魂(にぎみたま)」「荒魂(あらみたま)」「幸魂(さきみたま)」「奇魂(くしみたま)」のほか「縄文」「南十字」の6タイプを揃え、価格は3万4,800~5万2,800円。個別の注文にも対応するという。

TOKYO OUTDOOR SHOWでのHOLY GROUNDブース、西田海人副社長㊨と福薗大介常務㊧


 同社がアウトドアビジネスに参入したきっかけは、「コロナ禍の閉塞感の中で、従業員のみんなと、何か新しいモノを作ってみたい」(西田海人副社長)という思いからだ。

 大のアウトドア好き、キャンプ好きという福薗大介常務が、アウトドア事業の責任者となり商品開発を担当し、これまでになかった新しいキャンプ用品として、和風テイストの焚き火台を開発・上市した。

 「クラウドファンディングのMakuake(マクアケ)で購入者を募集したところ20万円の目標額を大きく超え140万円に達したため、これはビジネスになると確信し事業として立ち上げた。商品企画や生産対応などの準備期間を経て昨年3月から販売を開始した。Yahoo、Amazon、BASEを通じてネット販売している。4人のアンバサダーがHOLY GROUNDの情報を発信してくれている。発売開始から5年後の2028年には年間売上高1億円達成を目指している」(福薗常務)

 今年5月に福島県福島市で開催されたキャンプイベントに出展し盛況だったという。今回の「TOKYO OUTDOOR SHOW」でも来場者が多く「特に29、30日は土日だったこともあり、予想以上に来場が多く大成功だった。焚き火台が9台売れ、参考出品したピザ窯も興味を示す人が多く、非常に人気だった。来場者からいろいろな意見や情報・要望を得たので、今後商品開発に活かしていきたい」(同)という。

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