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次世代の製造管理システムで品質や生産効率の向上を図る

トーア・アイアール、「Smart@Scale」を導入

工業用品 2024-04-09

 トーア・アイアール(東京都板橋区、長友博信社長)は、次世代の製造管理システム「Smart@Scale」(スマートアットスケール)を導入し、本格稼働を開始した。

 同社は、顧客の要望に的確に合致したコンベヤ・平型・コットン・特殊ベルトなどオーダーメイド主体のベルト製品に加え、各種工業用ゴム製品を製造・販売している。

 これらの製造工程においては、多種多様な薬品や部品などの使用が必要不可欠となっている。しかし、形状や品名が類似するものも多く、間違いの発生防止や、薬品の配合の正確性が求められる。

 しかし、現状は製造プロセスにおいて、手作業の工程も存在しているほか、使用原料の管理や配合量計算ミスなどの防止のために、複数回の確認作業が必要となるなど、現場担当者の負担となっていた。

 同社がこうした課題を解決するために導入したのが、1982年創立のSIer企業「ハイエレコン」(広島市西区)が開発した「スマートアットスケール」だ。同システムは、手作業での配合計量業務を効率的で正確に実現する配合計量支援システムとして開発された。

簡単操作で入力が可能に


グラフィカルで見やすい画面


 同システムは、計量器とタブレットをリアルタイムに連携し、作業指示を登録することで作業間違いを未然に防止し、原材料在庫管理やトレース、ペーパーレス化などを実現する。機能としては、①配合計量作業管理②投入作業管理③期限チェック④原料引当(出庫)ルール・チェック⑤使用原料記録⑥品質検査・手順の記録――などの優れた特徴を有している。

 トーア・アイアールでは、「スマートアットスケール」の導入により、①原材料在庫確認に要していた時間が半分に=事務所発注担当者から現場担当者への依頼書の行き来や、紙による管理が不要となり、事務所・現場双方のPCでリアルタイムに在庫確認が可能となり、ペーパーレス化も進展②配合計量時の確認作業が減り、自動計算によるミス防止が可能に=必要な薬品量の使用量計算に伴う計算結果確認、計量後確認、記録内容確認など、配合ミス防止のための確認作業が必要なくなった③棚卸の作業工数が半分に=類似品が多く、保管場所が複数あるため、全体量把握に数日かかっていた材料の棚卸やリスト作成が、「スマートアットスケール」で作成したQRコードを読み取るだけで棚卸がミスなく1日で完了――などを実現している。

 同社では、「スマートアットスケール」の導入を契機に、品質向上や業務効率向上などに取り組んでいく方針。

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