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家庭用、作業用、手術用は横ばい

2022年手袋の国内販売数量、極薄は11%増

工業用品 2023-03-27

 日本グローブ工業会がまとめた2022年の手袋国内販売数量統計によると、家庭用手袋は、8,319万3,000双で前年比1%減と横ばい。ゴム製手袋のみ同6%増と伸長したが、いずれもコロナ禍以前の2019年水準までの回復には至らなかった。2020年は、コロナ禍により家庭内での炊事・料理の時間増加および衛生意識の高まりにより伸長したが、そこをピークに使い切り手袋へのシフトの影響もあり反動が続いた。

 極薄手袋(医療用除く)は、49億488万3,000枚で同11%増と回復したものの、2019年までの回復には至っていない。ユーザーの衛生面の意識向上を含め、飲食・清掃・介護など幅広いシーンで手袋の装着が必須となったことで裾野は拡大している。反動はあるものの、今後も相応の需要が見込まれる。

 作業用手袋は1億2,258万双で同2%減となり、4年連続でマイナス。コロナ禍による特需はなく、マイナス影響や景気変動を受けた業種・業界の動向により、用途別に品種別実績はまだら模様。自動車生産停滞の影響はあるが、耐切創・化学防護のほか、アウトドア分野で伸長の兆しがある。

 医療用手袋は、手術用は6,529万8,000双で同1%増とほぼ横ばい。検査検診用手袋は、4億4,955万2,000枚で同7%増と回復したが、2019年比では2割減。2020年の厚生労働省の緊急対策による買付・無償提供等で、市場在庫が積み上がったことが影響した。

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