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2生産拠点の再編促進、ゴムシートを亀山に集約

工場探訪/クレハエラストマー(津工場・亀山工場)

工業用品 2017-03-28

津工場


亀山工場


 クレハエラストマーは、汎用ゴムシートや高機能極薄シートなどのシート事業を主力に、ミルライニング等を扱う耐摩耗事業、織機用ラバーストリップ等を扱う精密・特殊品事業を展開している。同社は三重県津市にある津工場、同県亀山市にある亀山工場の2生産拠点をフルに活用することで、さまざまな高機能製品を開発・製造している。津工場を訪ね、同社のモノづくりに対する考え方や開発製品の概要について聞いた。

 クレハエラストマーは1939年大興ゴム工業所として大阪に設立された。1943年には八木保ゴム製造所(大阪府・柏原工場/ホース・工業用品)、日本気球(川崎市・玉川工場/気象観測用気球)など5社を統合し呉羽ゴム工業に社名変更した。

 津工場は1944年に呉羽紡績の工場を転用して操業を開始した。その後、柏原工場等の設備を移設・統合し、敷地及び設備を拡大し現在に至っている。歴史ある工場だが「継ぎ足し、継ぎ足しで拡大してきた工場なので、生産設備の整理やレイアウトの見直しを行い、生産効率の向上に取り組んでいる」(内山隆司開発・技術部長)という。

 津工場で生産しているのはゴムシート、極薄シート、織機用ラバーストリップなど。音や振動、衝撃を熱エネルギーに変えて吸収する制振材「VBRAN(ヴィブラン)」などの高機能製品も生産している。精練設備があるため、素材開発の拠点でもある。

超広幅ゴムシートの製造現場


 亀山工場は1970年に開設。関町に立地していたので関工場と呼ばれていたが、2007年の市町村合併で亀山市に編入されたため、亀山工場と改称された。亀山工場ではゴムシートのほか、ミルライニングやフィルタープレス用ダイヤフラムなどの型物製品を生産。2012年からは幅3メートルの超広幅ゴムシートの生産も開始している。ゴムシートについては「厚みのあるものは津工場で、薄物は亀山工場で生産している」(内山部長)。

 同社が現在注力しているのが2生産拠点の再編。昨年からスタートし、今年はさらに加速していく方針だ。これにより生産効率を大きく向上させていく。

 「当社の生産品目は、基本的に製造工程で人手がかかる製品が多い。そのため自動化・省人化を進めコスト削減をはかる必要がある。たとえばエアゾール関連部材については、生産方法の抜本的見直しに着手しており、今後大幅な効率化がはかれると期待している。ゴムシートに関しては、津工場よりも設備が新しい亀山工場に集約し生産性を高めたいと思っている。コスト競争力を高めるため、早急に完了させたい。また、国内2生産拠点だけでなく、海外の協力工場とも提携し、グローバルなモノづくりを推進している」(内山部長)

 人材確保と技術の伝承も、今後の重要な課題だ。

内山隆司開発・技術部長


 「配合技術などは個人の技量に負うところが多い。そのため個々人が身に付けた技量・技術を蓄積し、誰にでも活用できる体制を構築する必要があり、現在それに取り組んでいる」(内山部長)
 注力製品である極薄シートについては「単に薄いということだけでは、市場開拓が難しくなっている。さらに機能性を付加して、用途開拓を進めていく必要がある。ゴムシートは市場が飽和状態にあるが、極薄シートは市場開拓の余地がまだある。電子機器分野などで需要が拡大しており、今後は医療関連でも用途開拓を進めたい。またユーザーからピンポイントの機能を求められることも多く、今後はカスタマイズ提案にも力を入れていきたい」(内山部長)という。

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