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経営資源の最適配置へ

住友理工、富士裾野製作所の防振、化成品事業を再編

工業用品 2021-05-18

 住友理工は国内生産拠点のひとつ、富士裾野製作所(静岡県裾野市)で自動車用防振ゴム事業(防振事業)の他拠点・グループ会社への完全移管と、化成品事業のグループ会社への一部移管を進めている。グループ横断的に生産や物流など各種コスト削減を行い、人材や生産設備など経営資源の最適な配置と活用を図る。

30年以上の歴史を持つ富士裾野製作所



 防振事業では納入先の自動車メーカーの生産拠点のシフトなどにより、供給体制の整備の必要性が高まっていたことを受けて、小牧製作所(愛知県小牧市)、住理工九州(大分県豊後高田市)、住理工山形(山形県米沢市)の3拠点を中心に完全移管する。

 化成品事業では、スマートフォンなどモバイル機器の普及に伴いペーパーレス化が進展。コロナ禍での新たな生活様式などを背景に事務機器市場の縮小傾向が続くなか、事業の利益体質を強化するため生産規模を縮小、同事業および新規事業分野の開発・営業拠点として新たに再編する。事務機器向け主力製品の生産は、住理工大分AE(大分県豊後高田市)およびSumiRiko Chemical and Plastic Products(Thailand)(タイ・ラヨーン県)に集約する予定。

 富士裾野製作所は防振、化成品両事業の生産拠点として、1990年11月に設立。防振事業では、関東・中部圏のユーザーへの効率的な生産対応や物流網の構築を実現したほか、工場の自動化を牽引。化成品事業では、プリンター・複写機市場の急拡大に伴い、同社の高精度な各種ロール・ブレードへの飛躍的な需要の高まりに応えた。

 2021年3月末時点の従業員数は384人。今回の拠点の再編・集約に伴い、従業員についても最適配置を行っていく。

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