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【特集】ゴム用機械・試験検査機

日本ロール製造、高性能カレンダーロール機等を展開

工業用品 2021-05-11

 日本ロール製造(東京都江戸川区)は、1888年に創業した老舗メーカー。ロール機械類の製造開始は1918年で、以来、日本の工業近代化の一翼を担ってきた。

 ゴム・プラスチック加工機械を展開しているのは「機械ロール事業部」で、カレンダーロール機、ミキシングロール機、インテンシブミキサー、押出機、ストレーナー、ゴム再生設備などを展開している。これらゴム・プラスチック加工機械の販路はタイヤメーカー向けを主体に、コンベヤベルト、ホース、防振ゴム、免震ゴムなど、工業用ゴム製品メーカーにも機器類を供給している。

 今期の需要動向としては、新型コロナウイルスの影響で、設備本体の受注は減少傾向だったものの、修理や改造案件が比較的堅調に推移した。

 同社のカレンダーロール機は、タイヤ・ベルト・引布など、ゴム製品の成形加工をはじめ、フィルム・シート・レザーなど、プラスチック製品の成形加工、ガスケットシートの成形加工など、幅広い産業分野で採用されている。

 カレンダーロール機による成形加工法は、ゴム製品のほかに高機能フィルムやシート成形分野においても注目を集めており、同社の装置類も採用が増加している。

 同社製カレンダーロール機は、①成形加工速度が速い②色替が容易で多品種生産に対応③目視が可能で操作性が良い④比較的低い樹脂温度での成形が可能⑤フィルム制御が容易でフィルムの均一性および寸法精度が高い⑥充填物の種類と配合範囲が大きく可塑度や粘性の広い範囲での成形が可能-といった優れた特徴を有している。

 機種としてはφ24複合型6本カレンダーロール機、φ24傾斜型3本カレンダーロール機、φ22逆L型4本カレンダーロール機、AC150型ジョイントロール機などを展開しているほか、高度な技術開発力を発揮して、顧客のニーズに的確に合致したオーダーメイド機の設計や製作に対応している。

 同社では、ロールを含めたカレンダーロール機全体を、高精度の大型加工機械をはじめとした各種高性能加工機械設備と熟練技術者を中心とした製造チームの高度な技術力を結集し、ゴム・プラスチック加工機械専門メーカーとしては国内最大級の自社工場による一貫体制で製造している。これにより、高品質・高精度を実現した国産機として顧客から高評価を得ている。

 同社では、カレンダーロール機やミキシングロール機、押出機など、充実したテスト用機器を常設した試験研究設備を有している。顧客からの多様なオーダーに対応し好評を得ており、受注促進にも貢献している。

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