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【新年インタビュー】クレハエラストマー白枝照基社長

先々の柱となる新製品を開発していく

工業用品 2017-01-17


 ■16年度業績見通し
 15年度はスポット案件がありましたので、それがなかった16年度は、上期の売上高が微減の状況でした。下期についても、どちらかと言えば苦戦しており、全体的に景気は良くないと感じます。シートは中日本、西日本はまずまずですが、東日本があまり良くないです。

 また耐摩耗製品は、砕石向けなどが厳しい状況です。コンベヤ周辺機器についても、現状は一服というところで、今は採用事例をもとに新たな展開を目指しているところです。採用され、実績を作り、それを拡げていくというのを目指していますが、そういう方法はどうしても時間が掛かります。今後の受注に繋がっていけば良いと考えています。

 全体としては厳しい状況でしたが、その中でも薄物のゴムシートは頑張ったと思います。今後、さらなる採用数拡大を目指すとともに、開発品目も増やしていければと思います。

 ■海外展開
 ゴムシートは様々な産業に使用されるため、国内が伸びていくには日本そのものの市場が拡がらなければなりませんが、今後の国内市場を考えると、それは難しいと思います。

 今後はやはり海外でどのように展開していくのかが重要になります。海外は型物での展開になると考えています。顧客が海外進出していますので、そこに向けて海外の委託先で生産したものを納入していきます。供給先は伸びていくと思いますので、委託先の生産能力も増強していく考えです。

 海外の売上高比率をまずは2ケタにしたいと思います。

 ■17年の経営方針
 17年は環境としてプラスなのかマイナスなのか分からない要因が多く、不透明な状況です。また原油価格の動向については、注視しています。

 そのような中ですが、中計をやり遂げていくことが方針になります。

 ゴムは機械化できない部分も多く、どちらかと言えば付加価値をつけやすい製品だと思います。新製品は種をまき、芽が出て、花が咲くまでに時間がどうしても掛かりますが、様々なところに拡がりのある、先々の柱となる新製品を開発できればと思っています。

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