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品質と生産効率の向上はかる

石原パッキング工業、最新型ウォータージェット導入

工業用品 2020-09-23

 石原パッキング工業は、製品の品質向上と生産効率の向上をはかるため、北川鉄工所製の最新型ウォータージェットを9月26日に本社工場(岡山市東区上道北方)に導入する。

 石原パッキング工業では、北川鉄工所が1994年に国内ゴム・パッキング加工メーカーに初めて導入したウォータージェット国内1号機をこれまで使用していたが、それを新型機に入れ替える。

 同社の石原和典社長によると「1号機には、かなり思い入れがあるが、26年間使用したので処分して、最新型のウォータージェットと入れ替えることにした」という。

北川鉄工所製の最新型ウォータージェット(画像はモノクロ)



 今回導入するウォータージェットは、従来使用していた1号機と比べ多くの機能が追加されている。

 追加機能は①オートオフ機能:夜中も機械を稼働でき、加工が終了したら自動で電源を落とす。加工時間が必要なワークを夜中に加工させることで作業効率を向上させる②スケジュール機能:異なる材質のワークを事前にティーチングしておくと、複数のプログラムが一度に加工できる③レーザーマーカー:ワークのセットが誰にでも簡単にでき、歩留まりの改善に寄与する④ノズルポインター:加工開始位置を表示し、作業性を向上⑤専用CADCAM:W/J専用のCADCAMを搭載し使い勝手を追求⑥遠隔操作可能:制御盤で付帯機器を遠隔操作できるため、作業性の向上に寄与⑦ノズル傾斜機能:0~45度まで任意でノズルを傾斜させ加工ができる⑧ノズル衝突防止機能:ノズルの前後に触覚センサーを装備しており、ノズルの衝突を防止する⑨エアーブロー機能:ノズルの進行方向に向けエアーを吹き付け、水滴を吹き飛ばす。

 加工の総合メーカー

 石原パッキング工業はゴム・スポンジ・樹脂の総合加工メーカーで、材料の仕入れ、サンプル制作から製品量産まで幅広く対応している。充実した加工体制を構築しており、加工設備は全社で130台ある。神奈川県平塚市、岡山市(2拠点)、広島県福山市、広島市、福岡市、長崎県の国内7カ所に加工・販売拠点を持ち、全国に営業展開している。

 石原社長は「当社は高品質な製品を効率的に生産し、低コストで迅速に供給することをモットーにしている。そのため今後とも積極的に設備投資し、最新鋭のマシーンを導入していく。また、メーカーにしては営業マンが多く、現在30人ほどの営業マンが全国で活動している。現在47都道府県で取引企業がないのは2県のみだ。新規開拓で空白県を埋めるとともに、既存取引先とのビジネスもより強固にしていきたい」と語る。

 同社では、新型コロナウイルス感染拡大に対応し、自社材料を使用してフェイスガードやマウスガードを開発し発売している。「フェイスガードは販売するだけでなく、本社や各拠点の周辺にある医療施設に寄付している」(石原社長)。

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