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2021年3月期第1四半期業績

バンドー化学、産業資材事業は販売構成の変化等で減収増益

工業用品 2020-08-18

 バンドー化学が8月7日に発表した2021年3月期第1四半期(2020年4~6月)業績(IFRS)は売上収益が173億9,900万円で前年同期比25.1%減、コア営業利益が8,400万円で同93.3%減、純利益が900万円で同98.7%減となった。

 自動車部品事業は売上収益が59億8,400万円で同40.3%減、コア営業損失が4億3,400万円(前年同期は5億3900万円の利益)。国内では補修市場向け新商材や多用途四輪車用変速ベルトの販売が増加したものの、自動車生産台数減少の影響により補機駆動用伝動ベルト(リブエースなど)および伝動システム製品(オートテンショナなど)の販売が減少。海外では中国で自動車メーカー向け補機駆動用伝動ベルトなどの販売が伸長した一方、米国およびアジア地域では四輪・二輪車メーカーの減産や操業停止により販売が減少した。

 産業資材事業は売上収益が76億5,900万円で同11.5%減、コア営業利益が5億4,800万円で同3.2%増。一般産業用伝動ベルトは、国内では機械受注の減少で産業機械用伝動ベルトの販売が減少。海外ではタイで農業機械用伝動ベルトの販売が増加したが、米国で産業機械用伝動ベルトの販売が減少。中国では農業機械用伝動ベルトの販売が減少した。運搬ベルトは、国内でコンベヤベルトや樹脂コンベヤベルト(サンラインベルト)などの販売が減少。トータルでは減収ながら販売構成の変化などにより増益を確保した。

 高機能エラストマー製品事業は売上収益が28億円で同19.6%減、コア営業損失が1億8,600万円(同7,700万円の利益)。機能フイルム製品は装飾表示用、工業資材用や建築資材製品の販売が減少。精密機能部品は主要顧客向け精密ベルト、高機能ローラおよびブレードの販売が減少した。

 その他事業は売上収益が11億9,800万円で同7.1%減、コア営業利益が3,500万円で同72.9%減。自動車・産業機械分野での減産などによるロボット関連デバイス事業の販売減少などが響き減収減益となった。

 通期業績予想を発表
 バンドー化学では同日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で未定としていた2021年3月期通期業績予想を発表した。同予想は第3四半期以降は感染拡大が収束し、世界経済が回復するとの仮定に基づくものとなる。

 ■2021年3月期通期業績予想
 売上収益=750億円(前期比16.9%減)◇コア営業利益=20億円(同61.9%減)◇純利益10億円(同46.5%増)

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