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軽自動車量産ラインへの採用は世界初

ヘンケルジャパン、「TEROSON HDF」が新型ハスラーに採用

工業用品 2020-01-30

 ヘンケルジャパンは1月29日、同社開発の高減衰フォーム「TEROSON HDF(テロソン ハイダンピングフォーム=以下 HDF)」がスズキが発売した新型ハスラーに採用されたと発表した。同製品の軽自動車量産ラインへの採用は世界初となる。

 同製品は、車体構造体の伝搬振動を効果的に減衰させることで車室内のノイズ低減を実現する新素材。一般的に制振材は振動する構造体と静止している構造体の間に挟むことで、素材内部のせん断応力が熱エネルギーに変換され、振動が抑えられる。同製品は、この応力の熱エネルギーへの変換が非常に効率的であるため、一般的な制振材と比較して優れた振動減衰性能を発揮する。また、自動車の一般的な使用環境温度で振動減衰性能を常に発揮でき、他の制振材とは異なる優れた特徴を持っている。

 ■スズキの新型ハスラーに採用
 HDFは新型ハスラーの量産ラインにおいて、ルーフの制振材として採用された。同製品は車体溶接工程でルーフ用ビームに自動塗布機で塗布され、車体塗装工程内の電着乾燥時の熱で硬化、発泡を伴い接着する。ルーフとビームの間で発泡接着したHDFの制振効果により車室内で発生するこもり音や雨音、ロードノイズ等を効果的に低減する。一般的にルーフとルーフ内部のビームはマスチック接着剤で接着される。このマスチック接着剤にはルーフの振動を抑える効果があるが、必要に応じてアスファルトゴムなどの制振パットなどを併用する。HDFは1つの材料で従来の方法と同等以上の優れた制振性能を発揮する。

TREOSON HDF(中央の黒い部分)。ルーフとビームの間に点状/線状に塗布


 ■HDFの特徴
 ①静粛性の向上
 HDFは優れた制振性能を発揮し、車室内の静粛性を向上させる。同製品を含む各種NVH(騒音、振動、ハーシュネス)対策により、新型ハスラーの車内ではあらゆる環境でストレスの少ないコミュニケーションが実現している。また、マルチメディア、ナビゲーション、IoTシステムなど車内エンターテインメントや音声通信サービスをより静かな環境で享受することも可能になった。

 ②特定周波数域に絞ったカスタマイズ
 同製品はカスタマイズすることで特定の周波数帯を中心に振動減衰性を効率化させることが可能。人が聴き取れる周波数帯20~1万5,000ヘルツで最も効率的に振動を減衰させている。

 ③燃費向上に貢献
 近年、環境負荷を低減するため、燃費向上が求められている。燃費向上には車体の軽量化やエンジンの燃焼効率の改善が必要となる。しかし、それらとこもり音はトレードオフの関係にある。こもり音はルーフの振動が重要な要素となっており、同製品を活用し、効率的にルーフの振動を抑えることで、制振材の削減と燃費向上が可能となった。

 ④完全自動ライン化に対応
 同製品は完全自動ライン化に対応している。ヒケや塗装工程での材料流出を防ぐため、同製品の発泡倍率や粘度を同社独自のエンジニアリングサービスによって最適化することで、自動ラインでの塗布が可能となっている。

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