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【特集】ゴム・樹脂ホース

十川ゴム、顧客と共同で製品開発

工業用品 2016-10-19

放射線遮蔽チューブ

放射線遮蔽チューブ


 十川ゴムの16年度上期(4-9月)ホース部門の売上高は前年同期比若干増の見通し。「5、6月と悪かったが、4、9月が好調だったので、上期トータルでは僅かだが前年同期を上回ることができた」(十川忠正副社長)。

 上期は業績を下支えする汎用品の販売が不振で厳しかった。また溶断ホース、消火器用ホース、大口径ホースなどの土木関連需要も低調だった。ただ自動車や建設機械向けが、厳しいながらも比較的堅調に推移したことで増収を確保した。

 「自動車用は当社製品を搭載した海外輸出向け車種が好調で増加した。建機は昨年好調だったミニ建機の販売が鈍化し厳しい面もあったが、環境対応の燃料ホースが好調でカバーできた」

 樹脂ホースは、農業用の噴霧器ホースや燃料電池用ホースなどが好調だった。住宅関連の水栓用ホースは横ばいで推移した。

 下期は上期よりも全般的に厳しくなると予想している。「当社はもともと下期型だったが、最近は下期だからといって売り上げが伸びるということはなくなった。季節商品であるガス管も今期は販売が減少する見通し。土木関連需要も引き続き低調と予想している」。

 厳しい市場環境の中で、注力していくのが顧客との共同による製品開発。顧客の要望やテーマに即した製品開発を行い、需要を創出していく。また開発した製品に改良を加え、カタログ製品として横展開していく。

 同社が現在取り組んでいるのが、自社開発製品の放射線遮蔽ゴムシートと同じ材質を使用したホース・チューブの開発。製品開発と合わせて、用途開拓にも取り組んでいく。

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