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【特集】ゴム・樹脂ホース

クラレプラスチックス、「クラドリップ」が好調

工業用品 2016-10-19

クラドリップ

クラドリップ


 クラレプラスチックスの16年度上期(1―6月)ホース事業の売上高は前年同期並みだった。「1―3月は低調だったが、4―6月で若干戻した」(同社)。

 昨年11月から市況が悪化していたが「1―3月まで尾を引いた。空調関連は多少安定していたが、全般的に良くなかった。一方、4―6月は全般的に戻ってきた。輸出向け土木用耐摩耗ホースの販売が台湾やマレーシア、インドネシア等で好調に推移した」。

 輸出は今後も拡大すると期待しており、上期はインドネシアで開催された土木関連の展示会にも出展した。

 下期は土木分野の市場開拓に力を入れて行く方針。その一環として7月に新事業推進部を立ち上げ、土木分野、空調分野を主に新規需要開拓に取り組む。

 土木分野の開拓に向けて注力販売していく製品が排水促進導水パイプ「クラドリップ」。同商品は、ファイバー(細い糸)とモノフィラメント(太い糸)を網組した独自のハイブリッド構造で、細かい砂や土、モルタルやコンクリートの侵入を防ぎ、毛細管現象を応用することで、雨水などの浸透水を排水する。

 クラドリップは、特に橋梁向けで採用実績が高く、圏央道の橋梁部に採用されている。また最近では、東京外環道千葉区間の市川市にある高谷地区と松戸地区の函体工事に採用された。半地下構造の区間で、ボックスカルバートとボックスカルバートの接続部分の函体目地部漏水対策として取り付けられた。

 道路やトネンルに使用されているコンクリートは、経年によりひび割れが発生し、そこから水が浸み込み劣化が生じる。それを防ぐため、コンクリート道路やトンネルに「クラドリップ」の導入が進んでいる。

 下期は空調分野にも期待している。「空調分野には新たな商材を投入する予定だ。ホースにこだわらず、新しい発想の筒状製品などを企画している」。

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