【特集】ゴム・樹脂ホース
タイガースポリマー、設備投資受け産業用堅調
工業用品 2018-03-23
タイガースポリマーの17年度(3月期)ホース事業は前年度比増収微増益になる見通し。「家電用はやや伸び悩んだものの産業用は総じて堅調に推移し、売上高は上期水準(2ケタ近い)増加を見込む。一方、利益面では運送費や樹脂材料の高騰で圧迫され微増に留まる」(同社)見通しだ。
家電用は、上期は関西で猛暑が続いたことでエアコン用ドレンホースの需要が伸長したが、下期はシーズンオフとなり減速。主力のクリーナーホースも海外品との価格競争激化に加え、スティックタイプの人気で需要は減少気味に推移しており、通期ではわずかに減収になる見通しだ。
一方産業用は、旺盛な設備投資需要を受けて全分野にわたり堅調だった。特に半導体装置向けの需要は好調で、通期でも増収を見込む。販売規模の大きい土木・建築用については「関東を中心に需要は出ているが、五輪関連需要を考慮するといささか物足りない。今冬は大雪の影響で工事をストップした現場も多いと聞いているので、それらの影響も出ているのかもしれない。18年度以降の需要の本格化に期待したい」(同)としている。
18年度は、特に土木・建築分野に期待している。関東を中心に東京五輪関連工事の本格化が見込まれているほか、東北で進めているメガソーラー関連の大型案件が、雪解けとともに再び動き出す計画。メガソーラー関連に向けては、引き続き地中埋設用ケーブル保護管「タイレックスシリーズ」で需要拡大を図る。同シリーズは長尺で曲げやすく、敷設の省力化・工期短縮化に寄与する。施工時に蛇行しにくい「タイレックスST」やスリット加工で仮設工事に適した「スリットタイレックス」など、ユーザーに好評な品種を積極的に拡販し業績向上に繋げる。
また現在の製品群より、一層耐圧性を高めた樹脂ホース開発を進めている。「樹脂はゴムに比べて軽く、工程が少ない分短納期に対応できる。耐圧性をさらに高めて同等のゴムホースからの代替を進めていきたい」(同)考えだ。
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