FCV以外の用途として工場配管用途
横浜ゴム、高圧水素充填用ホースの拡販めざす
工業用品 2018-03-06
横浜ゴムは高圧水素充填用樹脂ホース「ibar(アイバー)」シリーズの販売拡大に力を入れている。
「ibar」シリーズは、今後普及が見込まれる燃料電池自動車(FCV)に水素を充填するディスペンサー用ホースとして岩谷瓦斯と共同開発したもので、水素充填圧力35MPa用の「ibar HG35」、70MPa用の「同70」、82MPa用の「同82」の3商品を販売、現在は水素充填圧力87.5MPa用も開発中だ。
繊維と鋼線を組み合わせたハイブリッド構造で軽量化、柔軟性、耐久性を実現している。また水素ステーションでの使用環境を想定した、独自のホース評価試験法を開発、実施し、安全性と信頼性を追求している。
横浜ゴムでは、「ibar」シリーズの機能性を生かし、FCV以外の用途として、今後、水素製造工場内での圧縮水素の移送用として販売拡大していく考えだ。
水素製造工場では、シリンダー(ガス容器)やカードル(シリンダーを集結させた機器)、トレーラーに圧縮水素を移す際に、金属配管が使用されているが、それを「ibar」シリーズに交換するよう訴求していく。金属配管に比べ、軽量で柔軟なため運搬や充填作業がしやすく、安全性、耐久性にも優れている。
すでに水素製造工場での採用も決まっており、「今後さらに工場用配管用途での販売拡大を目指していく」(同社)という。
同社では、2月28日から3月2日まで東京ビッグサイトで開催された「水素・燃料電池展」に初出展し、「ibar」シリーズをPRした。
「FCV用途だけでなく、圧縮水素などの工場用配管用途での優位性も訴求したくて出展したが、来場者も多く、評価も上々で手応えを感じた」(同社)という。
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