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タイヤおよび路面状況に関するリアルタイムデータを送信できる能動的なセンサーへと進化

ピレリ、CYBER TYREがパガーニ・ウトピア・ロードスターで1,500kmを走行

タイヤ New! 2026-05-21

 ピレリ、パガーニ・アウトモビリ、ボッシュ・エンジニアリングの3社は、Cyber Tyre技術を標準装備したパガーニ・ウトピア・ロードスターにより、ヨーロッパを横断する総走行距離1,500キロ以上の走行を実施した。

 3社は、ピレリのCyber Tyre技術を車両ダイナミクスシステムと統合した最初の企業であり、今回構築されたデジタルエコシステムによって、タイヤの役割は受動的な部品から、タイヤおよび路面状況に関するリアルタイムデータを送信できる能動的なセンサーへと進化し、運転安全性の向上という最大のメリットをもたらす。

 Cyber Tyre技術を標準装備したパガーニ・ウトピア・ロードスターは、設計・製造が行われたボローニャ北部サン・チェザリオ・スル・パナーロのパガーニ・アウトモビリ本社を出発。 このイタリア製ハイパーカーは、車両ダイナミクスを制御する電子システムと統合された同技術を初めて採用したモデル。

 タイヤとABS、ESP、トラクションコントロールなどのシステム間の通信は、ボッシュとの協業、特に2番目の目的地であるシュトゥットガルト北部アプシュタットのボッシュ・エンジニアリングとの連携により実現した。その後、イタリア・ミラノへと戻り、同技術が構想・開発されたピレリ本社へ到着した。

 パガーニ・ウトピア・ロードスターに初めて採用されたCyber Tyre技術は、現在、プレミアムおよびプレステージセグメントを中心に、他の車両モデルへの展開が進められている。その目的は、幅広い車種への普及を通じて、安全性への貢献を最大化することにある。

 同時に、センサーフュージョン技術による追加センサーの統合は、自動運転やADAS(先進運転支援システム)への進化に向けた道を切り拓いている。さらに、コネクテッドカーの普及により、インフラとの連携も現実のものとなりつつある。車両同士の接続にとどまらず、周辺インフラとも相互に接続される環境が整いつつある。

 同分野においてピレリは、イタリアの高速道路網で実施されている取り組みのように、Cyber Tyre を活用した道路インフラ監視に関する新たな契約を締結。ピレリの技術は、システムを搭載した個々の車両に対して安全性と性能の向上機能を提供するだけでなく、道路状況のモニタリングも可能にし、道路の安全性を効率的に高める予測保全ソリューションの実現を支えている。

 こうした取り組みの一環として、ピレリは最近、スウェーデンのコンピュータビジョン企業Univrsesの株式30%を取得。同社は車載カメラとAIアルゴリズムを用いて道路や交通標識を認識・解析する技術を有している。

 Cyber Tyre技術は、機能面および普及の双方において、着実に拡大を続けている。さらにピレリは最近、同システムの生産を米国ジョージア州ロームにある自社工場で間もなく開始する。同工場はこれまで、高付加価値タイヤやモータースポーツ向けタイヤの生産拠点として稼働してきたが、今後はCyber Tyreシステムに代表されるピレリの最先端技術を担う中核的な生産拠点としての役割も果たしていく。

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