2017年度建設機械需要予測
国内横ばい、輸出は3年ぶりに増加
工業用品 2017-03-06
日本建設機械工業会(辻本雄一会長=日立建機社長)は2月27日、東京・大手町の経団連会館で記者会見し、2016年度(16年4月-17年3月)および17年度(17年4月-18年3月)の建設機械需要予測を発表した。
今回の予測は、今年1月に68社を対象に実施したアンケート調査を基に集計されている。
■16年度見込み
16年度の出荷金額(見込み)は1兆8,705億3,900万円で前年度比6%減となり、2年度連続で減少の見込み。
▽国内出荷=16年度下期は、安定した建設投資の下支えにより、トンネル機械や基礎機械等が増加すると見込まれる一方、主力の油圧ショベルは排ガス規制関連の反動減に加え、ミニショベル、ホイールローダも小型クラスの2011年次排ガス規制猶予期間終了に伴う旧型機需要の反動減があり7機種が減少し、前年同期比5%減の4,357億円の見込み。16年度合計は8,260億6,800万円で前年度比6%減となり2年度ぶりに減少する見込み。
▽輸出出荷=16年度下期は、北米の住宅建設向けは堅調なものの、鉱山やエネルギー関連が低調に推移することに加え、資源開発国やアジア、中東向け需要の減少により7機種が減少すると予測されるが、前年同期比1%増の5,385億円を見込む。16年度合計は、前年度比5%減の1兆444億7,100万円となり2年度連続で減少する見込み。
■17年度予測
17年度の出荷金額(予測)は、1兆8,790億円で横ばいの予測。
▽国内出荷=17年度は一部小型機種で反動減が予想されるものの、安定した建設投資が継続されることに加え、油圧ショベルは排ガス規制関連の反動減が収まりプラスに転じることから、上期は4,062億円で前年同期比4%増、下期は4,209億円で同3%減と予測。17年度合計は8,271億円で前年度比横ばいと予測した。
▽輸出出荷=17年度は北米向けは堅調に推移するものの、他の地域の需要回復は下期以降と予想され、上期は5,246億円で前年同期比4%増、下期は5,273億円で同2%減と予測。17年度合計は1兆519億円で前年度比1%増となり、3年度ぶりに増加すると予測した。
辻本会長の談話
中国市場の建設機械需要を見ると、2016年は2015年に比べ、主力の油圧ショベルがプラスに転じている。春節明けの状況を見ると市場はかなり盛り上がっていると感じる。この状況が継続されるなら中国での建機需要は回復基調で推移すると思われる。楽観は許されないが、足元の状況は良くなっていると思う。
アメリカ市場は、住宅着工が堅調なので小型建機の動きは良い。しかし資源関連の大型機種は不振だ。トランプ政権の政策に関しては、現時点では期待感を持っている。
以上の話は当工業会としての見解ではなく、あくまでも当社(日立建機)の見解だ。
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