150億円投資、19年12月生産開始
ブリヂストン、タイに航空機用タイヤ工場新設
タイヤ 2017-01-05
ブリヂストンは16年12月22日、タイに航空機用タイヤソリューションの海外拠点として新品タイヤとリトレッドタイヤの新工場を建設すると発表した。投資額は約150億円で両工場ともに2019年12月から生産を開始する。
現在同社は、航空機用新品タイヤ工場として、東京・小平の東京AP製造所および福岡・久留米工場を有しており、今回のタイ工場を合わせると新品工場は3工場体制となる。
タイに工場建設を決定した理由については、「まず、BCPの観点から日本以外に拠点を持ちたかった。タイは50年以上にわたり、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、多角化事業と様々な形で事業展開をしてきた親和性の高い国であり、インフラも活用できる。当社では、アジアでの航空機用タイヤの伸びを想定しており、タイに拠点を置くことで、東南アジア全体、オセアニア、インド、一部中東などをカバーすることができるため」(石橋秀一ブリヂストン執行役副社長・グローバルソリューション事業管掌)という。
タイ新工場は、既存工場の施設内に新たに建屋を建設する。既存工場内だが、生産・管理などは独立する。生産能力については明らかにしていないが、「将来的には現在の東京AP製造所、久留米工場、タイ工場で3分の1ずつを賄えるようにしたい」(同)。
現在の同社の航空機用タイヤグローバルシェアは約4割でトップ。競合に米・グッドイヤー、仏・ミシュランがいる。「今回のタイ新工場建設によって、ビジネス拠点数は競合他社と同等となるが、今後成長が見込めるアジアに限ってみると、すでにある中国2カ所プラス、タイ拠点となり、アジアでの競争力は高くなる」(同)。
「航空機用タイヤは、タイヤ事業全売上高の1%とまだ金額は小さいが、非常に戦略的なポジションにあるタイヤだと位置付けている。今後も当社の強みを生かし、航空機メーカーや航空会社にアピールしていく」(同)方針だ。
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