金具接合の高温耐熱性ベルト
横浜ゴムがコンベヤベルト新製品2種発売
工業用品 2016-01-11
横浜ゴムは15年10月にコンベヤベルトの新製品「高温耐熱性MJ(メタル・ジョイント)帆布ベルト」と「Flame GUARD ROCK(フレイムガード・ロック)」の2種を発売した。
「高温耐熱性MJ帆布ベルト」は、熱加硫接合に比べ、ベルト接合作業の時間短縮、少人数化、コスト削減が可能な金具接合に対応した高温耐熱性コンベヤベルトで、耐熱性に優れ、高温のコークスや焼結製品など最高400度の運搬物まで対応できる。
横浜ゴムではこれまで、接合部の耐久性や運転時の機械への負荷が小さい熱加硫接合を推奨してきたが、接合作業で運搬ラインを長時間停止する必要があった。一方、金具接合では作業時間は短縮できるが、接合部が金具によってせん断しやすいという問題があった。
新製品はコンベヤベルトの強度、性能特性に大きな影響を与える心体帆布に技術改良を施し強化することで、金具によるせん断を抑制し、こうした問題を解消した。
同製品は、長距離搬送ラインが多く、金具接合のニーズが高い北米を中心にグローバル展開していく。
難燃耐カット耐摩耗性ベルト
「フレイムガード・ロック」は、従来のJIS難燃性コンベヤベルトに比べ耐カット性、耐摩耗性を大幅に向上させたJIS難燃耐カット耐摩耗性コンベヤベルト。製鉄所で焼結鉱や鉄鉱石、コークスを高炉へ装入するラインでの使用を想定し開発された。
高炉への装入ラインでは、難燃性に加え強い衝撃に対する耐カット性と耐摩耗性が求められている。同社では、合成ゴム製のため燃える特性のコンベヤベルトに自己消火性を付加することで、種火となる高温の搬送物が離れると再燃しないようにした。
またエネルギー吸収性能をアップさせることで耐カット性を向上させるとともに、ゴム配合の最適化により耐摩耗性能も大幅に向上させている。
近年、安全性の面からニーズが高まっている難燃性に加え、耐久性を高めたことで、長寿命化が期待できる製品として拡販していく。
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