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米国関税政策懸念し、売上高厳しく予想

東部ゴム商組、ゴム工業用品流通動態調査

商社 2025-07-29

 東部工業用ゴム製品卸商業組合(前田淳理事長=東京ベルト社長)はこのほど、10回目となる「ゴム工業用品流通動態調査」を発表した。

 同調査は、2025年5月8日に工業用品部会員企業41社と同部会選定の組合員企業20社の計61社にアンケートを送付、2024年4月~2025年3月の1年間を対象に調査した結果を集計したもの。回答率は79%(48社)だった。

 アンケートでは売上高や市場価格、在庫状況、卸売と直売の売上高比率、販売上の問題のほか、最近のトピックとして、「国際紛争の影響」など幅広く聞いている。設問の中から売上高や需要の将来性等に関する調査内容を紹介する。

 ■前年度の売上高
 前年度(2024年度)の売上高を見ると、全般的に景況が回復傾向にあることが分かる。中国の景気減速、原材料やエネルギーをはじめとした諸物価の上昇など取り巻く環境は依然として厳しいが、大手企業を中心とした堅調な企業業績を背景に緩やかながら回復基調で推移している。

 最多回答は「95~105%未満」で、全7品目中、ロール品を除いた6項目で最多だった。全般的な傾向として減収2回答(「90~95%未満」「90%未満」)が減少し、増収2回答(「105~110%未満」「110%以上」)が増加している。

 増収2回答が多いのがロール品(31%)と成形品(30%)。一方、減収2回答はロール(44%)、ライニング・引布(33%)が多かった。ロールは増収2回答、減収2回答とも多く、企業によって好・不調の波が大きかった。結果、前年並である「95~105%未満」が25%と他の6品目と比較して極端に少なかった。増収2回答が前年調査より多かったのは6品目で、特にロール品とその他が大きく伸びた。減収2回答が前回調査に比べで最も減少したのは押出品で、前回の48%から24%に半減した。

 ■今年度(2025年4月~2026年3月)の売上高予想
 売上高予想については、前回調査同様、全品目で「95~105未満」回答が最多を占めた。7品目平均は71%で前回より7P増と高水準だ。

 増収2回答については、前回調査を上回った品種は押出品(17%)のみで、他の6品目は先行きを厳しく見ている。米国トランプ政権の関税政策に対する警戒感が予想値に現れているようだ。

 減収2回答は、前回調査に比べ増加したのがロール品(31%)とライニング・引布(27%)の2品目。ロール品は17ポイント(P)も増加している。

 ■3年後の売上高予想
 最多回答は、全品目でこれまでの調査同様「90~110%」。7品目とも70~90%台の高率だった。増えるとする「110%以上」回答が、減るとする「90%未満」回答よりも多かったのは、切削/打抜品、成形品、押出品、ロール品の4品目。一方、ライニング・引布とその他は「90%未満」回答が、「110%以上」回答よりも多かった。ゴムシート/マットは「110%以上」と「90%未満」回答が同数だった。押出品とロール品は前回に比べ「90%未満」が0%に、ロール品は「110%以上」も増加となり、明るい兆しが見受けられる。

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