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【新米記者レポート】

ケー・ブラッシュ商会、海外一流企業の『脱硫技術』に注目

商社 2022-10-03

 ゴム・樹脂製品製造機など産業機械専門商社であるケー・ブラッシュ商会(本社・東京都中央区)のホームページ内では「ケーブラッシュブログ」が設けられている。そこでは、同社で取り扱いのある海外一流産業機械メーカーが持つ技術を紹介していた。

 「展示会だけでは、時間も場所も限定的になってしまう。当社の取引先が持つ技術を十分に紹介しきれないため、1年365日いつでもアクセスが可能なブログを立ち上げた」(杉本圭営業部3課マネージャー)というのがブログ立ち上げのきっかけだ。“新米記者”である私は、そんな同社ブログに掲載されていた、REP社の「脱硫技術」に惹かれて取材を行った。

 REP社は2018年から自社工場内に脱硫技術のテストプラントと専門技術者を置き、技術の確立に取り組んでいる。同技術は、使用済みのゴムやゴム製品の製造過程で発生した廃材を可能な限りすり潰し、加硫結合を解くことでヴァージンに近い状態での再生ゴムとして再利用を可能にする。現在はサンプルテストを繰り返し、情報取集を行っている段階だ。

ゴム業界のサステナブルに貢献

 「脱硫技術のプレイヤーは世界的にも希少だ。だからこそ0を1にすることがかなり難しい。しかし、1度1になってしまえば技術の浸透や廃材の回収プラットフォーム等の構築まで急速に進むだろう。そのためには、多くのユーザーにREP社の技術を知ってもらい、サンプルの申し込み数を増やしていかなければならない」(同)

 引き続きトライ&エラーが必要な同技術だが、企業のSDGsへの取り組みに貢献できることはもちろん、日本国内で年々増加傾向にある廃棄ゴムの排出量削減にも効果が期待できる。

 サンプルテストはケー・ブラッシュ商会のホームページ(https://www.kbrasch.co.jp/)で常時受け付けており、国内では定期的にテストサンプル作成の申し込みがある状況だ。一方で、近ごろは現地での申し込み数も増加しているため、サンプル返却までに数カ月を要する場合もあるという。

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