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【新社長登場】飯田ゴム商店住吉敏章氏

問屋であることを自覚

商社 2016-09-12


 工業用ゴム製品卸商社、飯田ゴム商店の新社長に住吉敏章取締役統括部長(59)が8月1日付で昇格した。「飯田義夫前社長(現相談役、65)の路線を引き継ぎ、商社機能をさらに強化していく」と、次のように抱負、経営方針を語る。
 

収益構造、のれんを大切に

 ―経歴について。
 「1980年に大学を卒業後、新ダイワ工業に入社し、4年ほど営業職として産業用機械の販売とサービスに携わった。その後、偶然だが1年ほど飯田ゴム商店でアルバイトをした経験を持つ。

 1986年から日本ポラロイドに入社し、約22年勤めた。その間に、営業や財務などの部門に携わり、特に財務時代はSAPシステムおよび内部統制SOX導入という貴重な経験をさせてもらった。

 2008年に縁あって、今度は営業部長として飯田ゴム商店に入社した」

 ―これまでの職歴で役立ったことは何か。
 「飯田ゴム商店入社以前に営業18年、財務7年というバックグラウンドを持つが、どちらの業務も充分に貢献できたのではないかと思う。

 顧客の優良性の判断に始まり、販売から回収までのサイクルをプロセスに置き換えて分析し、利益率、リスクの有無、資源配分、業務効率、計画の実現可能性などを総合的に判断するスキルを磨くことができたことが、当社でも役立っているのではないかとみている」

 ―新社長としての抱負は。
 「当社は今年で創業78年を迎える。長い歴史の中で、創業家以外で初めて私が社長に就任したが、創業者の飯田光次氏(義夫相談役の実父)が確立した収益構造とのれんを大切に守り、ゴム業界に貢献したいと考えている」

 ―2016年5月期業績は。
 「売上高は前期比2%の減収で、営業利益も減益となったが、当期純利益は黒字を確保した。

 今後も厳しい経済環境が予想されるため、今期はマイナス成長にも耐えうる経営を目指し、消極的といわれるかもしれないが、堅実を第一としたい」

 ―5年後、10年後の会社のありたい姿は。
 「当社はエンドユーザーからのニーズがあって初めて注文をいただいて納める問屋なので、自ら動いたり、働きかけたりするのは難しい。

 今後も問屋であることをしっかり自覚し、在庫を積んでエンドユーザーのニーズに確実に応え、商品を不足することなく供給するという問屋の基本機能をさらに強化していきたい」

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