ROIC(投下資本利益率)10%以上の確立目指す
ブリヂストン、3カ年の新中期事業計画を発表
タイヤ 2024-03-04
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説明する石橋秀一取締役 代表執行役 Global CEO
ブリヂストンは3月1日、2024~2026年の3カ年の中期事業計画「24MBP」を発表した。最終年にあたる2026年の指標は売上収益4兆8,000億円、調整後営業利益6,400億円、調整後営業利益率13%、ROIC(投下資本利益率)10%、ROE(自己資本利益率)11%、1株当たり配当金が最低でも250円。同日会見した石橋秀一取締役 代表執行役 Global CEOは「2024年は、まず(前中計である)21MBPの残課題と表面化した新たな課題に対応する。ビジネス体質強化や欧州、中国での再編第2ステージ・再構築を実行するとともに、価値創造へよりフォーカスし稼ぐ力を強化していく。2024年中に課題解決に目途をつけ、変化に対応できる強いブリヂストンへ戻し、2025、2026年において24MBPの真の次のステージへ進む」と語った。
グローバル・事業・エリア別でのシン・グローカル・ポートフォリオ経営の強化や新たなプレミアムの創造、ビジネスコストダウンといった稼ぐ力の強化、ビジネス具体化シナリオに沿った価値創造へよりフォーカスするとともに、サステナブルなプレミアムブランドの構築もスタートする。
シン・グローカル・ポートフォリオ経営では、グローバルでROIC10%以上の確立、強いブリヂストン・強いビジネス体質の構築、経営・業務品質・管理レベルの向上、探索事業を除きROIC5.5%未満の事業なしを基本軸に、プレミアムタイヤ事業をコア事業、ソリューション事業を成長事業と位置付け、探索事業、化工品・多角化事業を合わせた4事業において、それぞれの事業特性に合ったポートフォリオ経営を進めていく。
プレミアムタイヤ事業は稼ぐ力の強化と新たなプレミアムの創造を推進、ソリューション事業はプレミアムタイヤの価値を増幅するソリューションへフォーカスし、次の27MBPで成長・拡大ステージに入る基盤を構築する。探索事業は技術の探索からビジネスモデルの探索へとステップアップし、それとともに新たな種まきも行う。化工品・多角化事業は、シャープにコアコンピタンスが活きる領域にフォーカスすることで、着実な成長を目指す。事業ポートフォリオ別の調整後営業利益率の2026年ターゲットは、プレミアムタイヤ事業で16%、ソリューション事業、化工品・多角化事業でそれぞれWACC(加重平均資本コスト)をクリアする8%レベルとした。
プレミアムタイヤ事業では、北米市場や日本の市販用市場で着実に稼ぐ力を強化するとともに、鉱山車両用タイヤなどのスペシャリティタイヤの高い利益率で稼ぐ力を支えていく。インドやインドネシアに代表される成長エリアでも、収益の向上を推進していく。また、プレミアムタイヤの稼ぐ力の強化に向けて、乗用車用高インチタイヤの需要伸長の追い風を最大限掴むことを前提に、新たなプレミアムを創造していく。「究極のカスタマイズ」を目指す商品設計基盤技術「ENLITEN」の拡大を中核に、価値向上に向けたサステナブルなプレミアム・ブランドを構築する。
成長事業に位置付けるソリューション事業では、小売サービスやリトレッド、鉱山、航空ソリューションを強化するとともに、モビリティテック事業の構築に向けて、欧州Webfleetや北米Azugaといったモビリティソリューションも継続的に強化する。
探索事業は、ビジネスモデルの探索を共創をベースに推進していく。空気充填が要らない次世代タイヤ「エアフリー」や新たな天然ゴム資源の多様化を図るグアユール、タイヤを原材料に戻すリサイクル等で実証を推し進める一方、コアコンピタンスを活かしたソフトロボティクスでは、パートナーとの共創を含め小規模の事業化を進める。
化工品・多角化事業では、シャープにコアコンピタンスが活きる領域にフォーカス。油圧ホース、ゴムクローラ、米国空気バネで戦略的成長投資を実行する。
3年間合計の設備投資額は、戦略投資と工場設備メンテナンスや更新投資等の経常投資を合わせ、前中計(2021~2023年)比で1.4倍の約1.4兆円。リターン確度が高いプレミアムタイヤ事業へ戦略投資を集中する。戦略設備投資と戦略経費他を合わせた3年間の戦略リソース約7,800億円のうち、60%弱にあたる約4,500億円をプレミアムタイヤ事業に投じる。また、7,800億円の40%弱を米州に投資し、収益性の高い鉱山・航空機へも日本を中心に強化していく。一方で、再編・再構築を実施する欧州へのリソース投入は限定する。
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