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「TOWANOWA」、顧客に新たな価値を提供

住友ゴム工業、サーキュラーエコノミー構想策定

タイヤ 2023-03-09

説明する山本社長


 住友ゴム工業は3月8日、本社で記者会見を開き、タイヤ事業における独自のサーキュラーエコノミー構想「TOWANOWA(トワノワ)」を発表した。

 「TOWANOWA」は、タイヤ事業のモノの流れと資源循環を目指すプロセスである「サステナブルリング」とビッグデータやシミュレーション技術などから成る「データリング」で構成。

 「サステナブルリング」では、タイヤ事業のモノの流れを「企画・設計」、「材料開発・調達」、「生産・物流」、「販売・使用」、「回収・リサイクル」の5つのプロセスで循環させ、資源の無駄を排除しサーキュラーエコノミーの実現を目指す。一方の「データリング」では、バリューチェーン上の各プロセスから収集した、例えば原材料のデータやタイヤの使用データといったビッグデータを連携させることで、シミュレーション技術、AI技術のさらなる進化を図る。ビッグデータの収集には、独自のセンシング技術である「センシングコア」を活用する。これらをタイヤ設計、材料開発、使用段階などの各プロセスで利用し、新たな価値を生み出していく。

 例えば、回収・リサイクルでは、良質なリトレッド台タイヤの回収推進や役目を終えたタイヤの回収推進等とセンシングコア、空気圧センサ(TPMS)、非接触無線タグ(RFID)によるタイヤ使用状況の把握・材料情報管理を融合。小型トラック(LT)用リトレッドタイヤの推進による省資源化やコスト低減、寿命を終えたタイヤを原材料として活用することによるサーキュラーエコノミーの実現などに繋げていく。

 「TOWANOWAの名には、持続可能な未来とモビリティ社会が永遠に続く、永遠(TOWA)の発展を支える2つの輪(WA)という意味を込めた。TOWANOWAで目指す姿は、限りある資源を循環させて有効利用するとともに、センシングコアをはじめとした当社独自のビッグデータの活用によって、顧客に新たな価値を提供することだ。次世代モビリティ社会をはじめとした持続可能で安全、安心、快適な社会の実現に貢献していく」(山本悟社長)

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