ice GUARD 6の抜群の安定感とBluEarth-4S AW21の雪上性能を知る
横浜ゴム、北海道・TTCHで試乗会
タイヤ 2020-02-19
横浜ゴムは2月4日、冬用タイヤテストコースである北海道タイヤテストセンター(TTCH、北海道旭川市)でメディア向け試乗会を開催。スタッドレスタイヤ「ice GUARD 6」や今年1月9日から販売開始したオールシーズンタイヤ「BluEarth-4S AW21」などの性能を体感した。
試乗会では、ice GUARD 6とBluEarth-4S AW21の比較やice GUARD 6の新品と4年経過後相当品との比較等を行った。
BluEarth-4S AW21は、雪に強いをコンセプトにしたオールシーズンタイヤ。ice GUARDで培ったスノー技術とBluEarthのサマー技術を投入することで、優れた雪上性能とウェット性能を両立するとともに、ドライ性能、耐摩耗性能も確保した。溝、サイプによるエッジ量は、オールシーズンタイヤの中でもスノー寄りにバランスしたパターンとなっている。
雪上路で行ったスラロームでは、小さい舵角だとice GUARD 6と遜色ない挙動で曲がる。ice GUARD 6との違いは舵角を大きくした際だ。BluEarth-4S AW21は舵角を大きくすると、やや挙動が乱れ回復に時間を要するが、ice GUARD 6は舵角の大小問わず安定し、仮に乱れても回復が非常に早い。舵角を大きくさえしなければ、BluEarth-4S AW21は雪上でも十分に性能を発揮する。突然の降雪でも安心して運転できるだろう。
一方、氷盤路の制動では、BluEarth-4S AW21とice GUARD 6の制動距離に大きな差が出た。運転したモータージャーナリストの日下部保雄氏は「ブレーキを踏んだ際、BluEarth-4S AW21はice GUARD 6に比べ粘りがないと感じた。また、氷上での加速の際はやや横に振れる」と話す。凍った路面では、やはりスタッドレスタイヤの装着が必要と感じた。
雪上、氷上どちらにおいても抜群の安定感を誇るのがice GUARD 6だ。その性能は“安心”の二文字に尽きる。ただ、BluEarth-4S AW21も、非降雪地域の急な降雪には十分対応できる。
同社調べによると、非降雪圏である関東以西では、約54%のユーザーがオールシーズンタイヤの装着意向を持ち、手間とコストを省いて突然の降雪に備えたいと感じている。ユーザーのオールシーズンタイヤへの意識は前向きだ。突然の降雪にも対応できる夏タイヤ。そうした、あくまで緊急時という捉え方をして装着すると、BluEarth-4S AW21はその期待に応えるだけの性能を存分に発揮してくれるだろう。
4年後も柔らかい
ice GUARD 6の新品と4年経過後相当品との比較は十分に興味深かった。今回比較に使用した4年経過後相当品は、摩耗させたタイヤではなく、熱処理によって4年相当分の劣化を促進させたもの。つまり、4年使用したタイヤというより、未使用だが製造年月のやや古いタイヤといったところだろうか。
スタッドレスタイヤに求められる最も重要な性能が、氷雪性能だ。この氷雪性能にとって重要となるのが、ゴムの柔らかさ、しなやかさだが、一般的にゴムの柔らかさを保つためのオイルは、時間の経過とともにゴムから抜けるとされている。その結果、ゴムは硬くなり、氷雪性能の大幅な低下に繋がる。
ice GUARD 6の強みの一つが、性能が「永く効く」ことだ。ice GUARD 6では、氷雪性能にとって重要なしなやかさを確保するため、シリカ分散性が向上するホワイトポリマーを採用することで、従来のスタッドレスタイヤにはない多量のシリカを配合した。ただ、ホワイトポリマーは「永く効く」性能を発揮できない。そのため、スタッドレスタイヤ用に開発した「オレンジオイルS」を採用することで、それを補い経時劣化後もタイヤのしなやかさを維持した。
氷盤路での制動で、新品と4年経過後相当品の差はほとんど存在しなかったと言っていい。つまり、4年経過後も新品とほぼ同等のしなやかさを維持していたことになる。
日下部氏は「4年経過後相当品の方がABSが若干早めにかかるように感じるが、それは意識をそこに集中させているからで、運転する前にどちらのタイヤを履いていると言われなければ、正直なところその違いは分からないだろう。差はないと言って良い」と話す。
氷雪路面におけるice GUARD 6の抜群の性能を改めて認識するとともに、急な降雪、緊急時でのBluEarth-4S AW21の性能、それを感じることができた試乗会だった。
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