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17年12月期業績

横浜ゴム、売上高は過去最高を更新

タイヤ 2018-02-21

説明する山石社長


 横浜ゴムが2月19日に発表した17年12月期業績は、売上高が6,680億4,900万円で前期比12.1%増、営業利益が519億3,300万円で同22.7%増、経常利益が528億8,700万円で同35.2%増、当期純利益が352億1,700万円で同87.5%増となり、売上高は過去最高を更新した。営業利益段階で、原料価格高騰により159億円のマイナス要因があったが、値上げ等の価格/MIXで137億円と原料価格マイナス分の86%をカバーしたほか、16年に買収したアライアンス・タイヤ・グループ(ATG)の業績が年間を通じて寄与するなど、利益面でも前期を上回った。

 セグメント別では、タイヤは売上高が4,816億3,900万円で同6.9%増、営業利益が400億6,100万円で同10.3%増。国内新車用は減収となったものの、国内市販用、海外が好調に推移した。国内市販用は冬用タイヤの販売が順調に推移し、海外では中国の新車用が好調で販売量が同11%増、ロシアも同24%増と需要が回復した。フィリピン工場火災の影響は17年12月期の本数で156万本。18年中に半分程度復旧する見通しで、19年後半から20年には完全に復旧する予定。復旧により増加する部分は、北米や欧州に振り向ける。

 MBは売上高が1,141億8,500万円で同1.8%増、営業利益が77億500万円で同2.9%増。MBの事業別売上高は、ホース配管が437億円で同3.3%増、工業資材は286億円で同5.4%増、ハマタイト・電材は262億円で同5.7%増、航空部品は156億円で同12.3%減。ホース配管は中国や国内での建機市場の回復を受け増収、工業資材は海外におけるコンベヤベルトや国内での土木市場関連商品が好調だった。一方、航空部品は民間航空機向けの化粧室ユニットが減少した。

 
 18年も増収増益見込む
 18年12月期(IFRS)業績予想は、売上高が6,700億円で前期(IFRS換算)比3.7%増、事業利益が630億円で同8.1%増、営業利益が600億円で同10.7%増、当期利益が400億円で同1.0%増。売上高、事業利益で過去最高を見込む。17年12月期で利益の大きなマイナス要因だった原料価格は、39億円のプラス要因に転じるとみている。

 セグメント別では、タイヤは売上高が4,700億円で同2.2%増、営業利益が450億円で同7.4%増、MBは売上高が1,200億円で同5.2%増、営業利益が88億円で同13.5%増、ATGは売上高が720億円で同13.5%増、営業利益が80億円で同5.7%増を見込んでいる。

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