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2024年12月期第1四半期業績

TOYO TIRE、営業利益および純利益は第1四半期としては過去最高

決算 2024-05-15

 TOYO TIREの2024年12月期第1四半期(1~3月)業績は、売上高が1,275億5,700万円で前年同期比1.2%減、営業利益が259億7,500万円で同78.2%増、経常利益が318億8,000万円で同101.8%増、純利益が230億5,800万円で同111.9%増だった。営業利益および純利益は第1四半期としては過去最高、経常利益は四半期ベースで過去最高を更新した。

 営業利益段階の増減要因をみると、増益要因は、販売要因で2億円、製造コストで8億円、原材料1億円、為替で39億円、海上運賃等高騰影響で59億円、セルビア工場立上コストで12億円、自動車部品事業で4億円の計125億円の増益。減益要因は、販管費で11億円。差し引き114億円の増益となった。

 セグメント別にみると、タイヤ事業は売上高が1,165億6,600万円で同1.2%減、営業利益が256億5,400万円で同75.6%増。

 北米市場における市販用タイヤは、インフレの長期化やアジア品を中心とした安価なタイヤの流入があり、販売量は前年同期を下回ったが、「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ」や前年上市した「CELSIUS II」などの重点商品は需要が堅調で商品ミックスが改善したため、売上高は前年同期を上回った。

 欧州市場における市販用タイヤは、採算性を意識した供給戦略の推進に加えて、紅海情勢悪化による物流遅延の影響などを受けて、販売量および売上高ともに前年同期を大きく下回ったが、値上げや商品ミックスの改善による収益性の改善に努めた。

 国内市場における市販用タイヤは、国内需要の減少に加え、寒波の影響による夏タイヤへの履き替えの遅れから販売量は前年同期を大きく下回った。新商品「PROXES CF3」や「OPEN COUNTRY」シリーズなど付加価値商品の販売への注力ならびに前年実施した値上げ効果を受けて、価格および商品ミックスは改善したが、販売量の減少が影響し売上高も前年同期を大きく下回った。

 新車用タイヤは、自動車メーカーの生産は回復基調となったが、同社製品装着車種の販売が低調だったことなどにより、販売量および売上高ともに前年同期を大きく下回った。

 自動車部品事業は売上高が109億9,100万円で同1.9%減、営業利益が3億1,400万円(前年同期は3,800万円の損失)。自動車メーカーの生産が回復基調となり黒字転換を果たした。

 所在地別にみると、日本は売上高が248億5,300万円で同12.4%減、営業利益が216億7,400万円で同150.5%増。北米は売上高が850億3,100万円で同3.8%増、営業利益が43億500万円で同11.5%減。その他は売上高が176億7,300万円で同6.3%減、営業利益が21億3,600万円で同60.7%増となった。

 2024年12月期業績は、売上高5,600億円で前期比1.3%増、営業利益780億円で同1.4%増、経常利益680億円で同21.0%減、純利益450億円で同37.7%減を見込んでいる。

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