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2022年12月期業績

住友ゴム工業、増収もコスト上昇響く

会員限定 決算 2023-02-15

説明する山本悟社長


 住友ゴム工業の2022年12月期業績(IFRS)は、売上収益が1兆986億6,400万円で前期比17.4%増、事業利益が219億6,300万円で同57.7%減、純利益が94億1,500万円で同68.1%減だった。

 「売上収益はタイヤ事業とスポーツ事業を中心に販売を伸ばし増収となったが、事業利益については原材料価格や海上輸送コスト、エネルギーコスト高騰の影響を大きく受け減益となった」(山本悟社長)

 事業利益段階の増減要因は、増益要因が価格で689億円、数量・構成他で137億円、スポーツで3億円、減益要因が原材料で688億円(天然ゴム▲90億円、石油系▲540億円、他▲58億円)、海上運賃で212億円、直接原価で147億円、為替で27億円、経費で23億円、固定費で19億円、産業品他で13億円。差し引き300億円の減益となった。

 セグメント別にみると、タイヤ事業は売上収益が9,399億4,100万円で同18.2%増、事業利益が123億1,100万円で同70.3%減。新車用タイヤの販売は、国内は半導体不足等による自動車メーカーの減産を受け前期を若干下回り、海外は新型コロナの影響で大きく落ち込んだ前期に比べ上回った。市販用タイヤの販売は、国内がほぼ前期並み、海外は中国がゼロコロナ政策の影響、欧州がインフレ進行の影響による需要鈍化、米州が低採算品の販売縮小により前期を下回ったものの、インドネシア、タイは前期を上回った。

 スポーツ事業は売上収益が1,165億9,700万円で同15.0%増、事業利益が89億4,300万円で同3.9%増。ゴルフ用品、テニス用品ともに増収だった。

 産業品他事業は売上収益が421億2,600万円で同6.5%増、事業利益が6億8,000万円で同65.0%減。医療用ゴム製品は国内外とも堅調に推移し、OA機器用ゴム部品も円安により増収、制振やインフラも増収となったものの、生活用品が使いきり手袋の競争激化等により減収だった。

 2023年12月期通期業績予想は、

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