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【マーケットアナリティクス】

天然ゴムの動向、中国春節で薄商いの小動き

連載 New! 2026-02-23

マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
 OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=350円を挟んで売買が交錯する展開が続いた。上海ゴム先物市場が春節(旧正月)の連休入りしたことで、薄商いの持ち高調整が中心の展開になった。原油高や円安環境が下値を支えたが、最近の取引レンジを踏襲する展開にとどまった。

 上海ゴム先物相場は2月13日の1トン=1万6,360元で春節の連休に入った。2月15~23日は市場が休場だったことに加えて、多くの中国系の市場参加者が連休入りしたことで、ゴム市場では積極的な売買が見送られた。連休明けは減産期などを手掛かりに1万6,000元台で底固さを維持するのか、持ち高調整の売りで1万5,000元台まで軟化するのかが注目されるが、OSEゴム相場では事前に思惑的な売買を仕掛けるような動きは限定された。24日の連休明け後の取引環境が注目される。

 上海ゴム相場の売買動向が手掛かりにならない中、マーケットの関心を集めたのは、原油や円相場の動向となった。こうした外部環境の動向を手掛かりに、週前半は調整売り優勢、週後半は押し目買い優勢の展開になった。

 NY原油先物相場は1バレル=62~66ドル水準での取引が続いている。ただし、2月18日に急伸したことが、翌19日のOSEゴム相場を大きく押し上げた。17日に米国とイランが核問題を協議する2回目の会合を行ったが、両国ともに協議の進展を報告している。このため週前半の原油相場は上値が重かった。しかし、18日に複数のメディアが、米国がイスラエルと共同でイランに対する大規模な攻撃に踏み切る可能性を報じると原油相場は急伸し、これを受けてゴム相場も押し目を買い拾われている。現在は、米国がイラン側に対して両国の立場の違いを埋めるための提案を求めている段階だが、交渉の結論が出る前にも軍事衝突が発生するリスクが警戒されている。

 一方、為替相場が円安・ドル高に振れたことは、円建てゴム相場にポジティブに作用した。2月8日の衆院選で自民党が圧勝すると、高市政権が過度な減税を行う可能性が低下したとの見方もあり、ドル/円相場は1ドル=157.72円をピークに、2月12日の152.25円まで急落していた。しかし、その後は改めて円安・ドル高圧力が強まり、155円水準まで切り返している。ゴム需給に関する売買材料が乏しい中、原油高と同時に円安が進行したことが、OSEゴム相場を下支えした。

 ゴム需給に関しては、産地で減産傾向が強くなっていることはポジティブ。ウインタリング(落葉期)が進み、4月に向けて時間の経過とともに減産圧力が強化されやすい時期を迎えている。

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