マーケットアナリティクス
天然ゴムの動向、安値修正の動きが優勢に
連載 2023-02-27
マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅 努
JPX天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=220円台中盤まで切り返す展開になった。 2月17日には1月4日以来の安値となる217.60円まで値下がりしていたが、その後は安値修正の動きが優勢になり、2月10日以来の高値圏まで切り返している。

2月下旬は特段の新規材料が見当たらない中で急落地合を形成していたが、そこからV字型の切り返しを見せた。結果的に2月上旬の価格水準に回帰している。
上海ゴム先物相場は、1トン=1万2,000元台中盤をコアに揉み合う展開になった。2月20日には一時1万2,345元まで下落する場面も見られたが、押し目は早めに買い拾われており、結果的に明確な方向性を打ち出せていない。
週を通じて不規則な値動きが繰り返されており、明確な方向性を打ち出せているとは言い難い。チャート主導で突発的な値動きが繰り返されているのみであり、投機色の強さが否めない。
マーケット全体を見渡すと、米国で利上げ長期化観測が浮上していることはネガティブ。ディスインフレの進展が遅れていることで、従来想定されていたよりも積極的な利上げ対応が必要との見方が強くなっている。利上げ長期化は世界経済の減速懸念を高めることになり、ゴムを含むコモディティ相場全体に対してネガティブになる。
一方、中国経済回復に対する信頼感は高まっている。ゼロコロナ政策終了後の人流は活発しており、資源需要の拡大期待も根強い。ただ、中国経済成長への期待感のみでゴム相場を大きく押し上げるには至らなかった。
ゴム以外に原油や非鉄金属相場も2月は明確な方向性を打ち出せているとは言い難く、今後の需要環境に対する見通する不透明感が強く警戒されていることが窺える。
タイ中央ゴム市場の現物相場は、2月22日時点でUSSが前週比3.0%上昇の1キロ=48.08バーツ、RSSが同3.1%高の50.90バーツ。集荷量が抑制されている影響もあるが、専らJPXゴム相場の反発に連動した値動きに留まっている。産地はウインタリング(落葉期)を迎えているが、季節要因から産地相場高、そして消費地相場の期近高の流れを形成するには至っていない。
国内相場の独自材料としては、営業倉庫在庫の増加傾向が注目を集めている。JPXによると、2月10日時点の在庫は7,921トンとなっているが、これは1か月前の5,191トンから急増している。出庫が落ち込んでいるとうよりも、入庫が急増している影響だが、在庫余剰感の強さはネガティブ。JPXゴム先物相場は順サヤ(期近安・期先高)を維持している。
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