【特集】農業に貢献するゴム企業
【インタビュー】大成ベルト工販、本来の目的とは異なる使われ方で貢献するゴム特有の性能と機能
会員限定 ラバーインダストリー 2025-05-27
北海道の中でも広大な農業地帯を誇る十勝・帯広で50年以上にわたり農機具メーカーや農業関連産業を支えてきた大成ベルト工販(本社・北海道帯広市)の岸龍吉社長は「農機用のタイヤ・車輌部品をはじめ各種ゴムベルト,産業機器など幅広い製品を扱ってきた。農業が日の目を見なかった時期もあるが,近年は食料自給率の向上が言われ,農業のみならず関連分野も元気になって来ている」と現状を語る。

大成ベルト工販岸龍吉社長
大成ベルト工販の沿革
当社の設立は1970年で,父が会社を設立したその頃の十勝の農業は,農機具を牛や馬が引く時代から本格的な機械化への移行真只中であり,その需要に合わせて一早く農機用タイヤを手掛け,次第に農機具関連製品の取り扱いを増やして来た。
当時,農機用タイヤではオーツタイヤ(今のダンロップブランド)のシェアが高く,上下水道が整備されていない農村地域では東芝のポンプで地下水を汲み上げ,そのポンプにはバンドー化学のVベルトが使用されていた。その